静岡旅行 2泊3日 ④
松がうねる。
三保の松原にある「羽衣の松」
海沿いに植えられた松には様々な特徴が見える。
まっすぐに伸びる松から、他の松とは別の方向に伸びる松
自ら行きたい方向にうねる松もある。
同じ環境で育ち方が違うのだ。
全く違う育ち方をした松がここに存在し、
一つの空間を作り出している。
みんな違ってみんないい。
昔ここを訪れた歌人たちが
この景色をみて様々な歌を残してきた。
廬原(いほはら)の 清見の崎の 三保の浦の ゆたけき見つつ 物思ひもなし
万葉集より
古くは平安時代から親しまれてきた場所とあって
歌川広重、北原白秋など三保の松原に魅了された人は数多い。
入り口から松原を抜け砂浜に入る。
私は久々に砂浜を歩いた気がする。
緩やかな波風と心地よい日差し
天気が良ければここから富士山が見え
まさに世界遺産に認定された景色そのものを堪能できると聞くが
果たして、今日は…?
みえませ~~~ん。
どこにあるかもわかりませ~ん。
あっちか?こっちか?それともそっちか?
検討もつきませ~ん。
空の天気は良いのに富士山周辺はどうやら曇っているようで
この日、三保の松原から富士山は見えませんでした。ちゃんちゃん。
まぁ、残念に思ってもしかたがない。
こればかりはお天道様の言う通りです。
続々と観光客が来ている中、私たちは次の目的地を選んでいた。
さて、久能山東照宮にしようか、それとももっと富士山の近くに行ってみようか。
色々と相談していたが、妻の顔を見るとひどく疲れている様子だった。
無理もない、かなり強行スケジュールで夜もさほど寝ていない。
それでいて移動距離も長く車に揺られ続けている。
そもそも私たちの本来の目的地は富士山や三保の松原ではなく
「用宗(もちむね)」なのだ。
そこに行くまでに疲労してしまっては
十分な満足を得ることもできない。
そう考えた私はここで休憩を選択した。
三保の松原から車で20分
国道1号線沿いにある道の駅「富士」に向かうことにした。
用宗から少し離れてしまうが、時間は少しあったので
私たちがこれまでに行ったことのない道の駅、
さらには天気の良い日はここからも富士山が見えるという一石二鳥の場所になる。
道の駅富士より
本来天気が良ければここから富士山が見えるというスポット。
あちゃ~。
見えないわ~。
今回は富士山を見ることができないのかぁ~。
よく見ると黒い雲が迫ってきてるじゃん。
こりゃ下手すれば一雨来るかもなぁ…
そう感じながら私たちは車に戻り
窓のカーテンを閉じ、ひと休憩することにした。
それから数分後
あたりは大粒の雨が降ってきた。
車のボンネットを叩くような激しい雨が国道を走る車の音をかき消した。
つづく
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静岡は広いなぁ。三保の松原で雨が降らなくてよかった。
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