17話 ドゥオーモ
昼のドゥオーモも見応えがある。
「ドゥオーモ」とはその町の一番大きな教会を示す言葉で、イタリア中の町に「ドゥオーモ」は存在するが、特にこのフィレンツェにある教会は見応えがある。
昨日見た夜の景色とはまた雰囲気の違った感じだ。
夜は幻想的な建物に見えていて、目の前にあるのにも関わらずまるで絵のように見えていたが、
昼はそれが繊細に見える。
よく見れば見るほど、この建物の凄さがわかってくる。
そして、天気も良い。
これが町を歩くには本当に最高な条件だ。
フィレンツェの中心にあるドゥオーモの周りには絵描き達が集まりとても賑わっていた。
石畳にそのまま絵を描いている人もいて見ているだけで楽しくなる。
私達はそんな賑わいを通り抜けドゥオーモの中に入る。
ひゃはぁ~
これも凄い。
信じられない。
凄すぎる天井画と装飾だ。
本当にどこの建物に入ってもこういった芸術に出会える。
首が痛くなるほど見上げていると、自然と口が開いて「はぁー」というため息しか出てこない。
圧巻とはまさにこの事なのだろう。
そしてもう一つここでサプライズが起きた。
私達が入った途端、この教会からパイプオルガンの音が流れる。
なんと幸運にもパイプオルガンの演奏を聞く事ができたのだ。
調節なのか練習なのかはわからないが、この建物の中に響き渡るパイプオルガンの音は素晴らしく、私の記憶に刻まれている。
こういったサプライズは一生記憶に残るものだ。
そしてこのドゥオーモをますます気に入ってしまう。