これでよかったのかい
1月7日 札幌では今年1番の大雪が降る中
山形のおばちゃんが静かに息をひきとりました
小さい頃から数少ない親戚の中でも一番記憶があって
ものごころついた時から「やまがたのおばちゃん」って呼んでて
自分のおばあちゃんの姉妹って知ったのはもっと大きくなってからだった
2年前 やまがたのおばちゃんが家族から虐待を受けている事を知った僕らは
家に誰もいない時を狙って
夜逃げするかのように僕の車に荷物を積んだ
それから僕の実家におばあちゃんと住みはじめて
長年離れていたから ケンカしながらもなんだかんだで落ち着いて
黒豆企画のシゲチャンランドツアーにも参加したりして
「この年になって始めて北見に来たよ」とか
「旅行に出られるなんて嬉しい」とか
姉妹で喜んでいた
3ヵ月後 静岡にいる娘さんから「うちにおいで」って言われたらしく
やまがたのおばちゃんはいっぱい悩んで
出来れば札幌にいたかったって本音が言えなくて
それでも娘さんが面倒見てくれることがこの時一番良いんじゃないかって
結局 静岡に行っちゃった
僕のおばあちゃんも「行きなさい」って言った割には寂しそうで
この年齢で離れたらもう2度と会えないんじゃないかって どこかで思って
半年後 ピンチョスがオープンして
僕らは以前よりも忙しくなって来た頃
やまがたのおばちゃんの事が気になっていた
実は 静岡でも虐待にあっているって話だった
うそかホントかわからないけど
どうしてそんな事になるのか全然わからなくて
娘さんは「もう安心して 心配しなくてもいいから」って言ってたのに
どうして
本人と話がしたいって言ったけれど 結局出来なくて
そんな中 やまがたのおばちゃんから
「たっくに迎えに来て欲しい」って言ってた事がわかった
すぐにでも行きたいって思っていたのに 直接話せなかった
結局 迎えに行く事が出来なかった
誰のせいとか 自分の後悔とか ほんとの話とか よくわからないけど
もっと素直になって欲しかった みんなに
僕の家族は 素直になれなかった
やまがたのおばちゃんの家族も素直になれなかった
最後に言ってた
「たっくに迎えに来て欲しい」って言葉は
やまがたのおばちゃんの素直な言葉だったと思う
自分の力不足
この事で色んな事をおそわった気がします
どうか ゆっくり休んでください
いままで ありがとう