数日前、久しぶりに昔一緒にシェイクスピアの芝居をやってた仲間と会って呑んだ。
その時に小耳に挟んだのだが、当時一緒に所属してた劇団の主宰であり演出家のD氏が少し前に体調を崩し入院したと。
御歳74歳。
その入院中にも関わらず、病室に劇団員の一人を呼んで病室でセリフの稽古をしたそうです。
稽古していく中で、段々とセリフのダメ出しが多くなり、段々とD氏は声を荒げ始め怒り狂い、その劇団員を
怒鳴り始めたそうな…。
稽古場ではそういったことは日常茶飯事なのだが、今そこは病室…!
鼻に付けてる管も取れ、管が取れてることにも気付かず怒鳴ってダメ出しをしてるD氏…‼
看護婦さんが現れ、「何をしてるんですか⁉」って演出家を怒ったが、逆にその看護婦さんを怒鳴り返すといった有り様…‼
凄い…
凄い…
セリフの鬼、
芝居の鬼、
この人に俺達は教わってきたんだなぁ…
と、改めて、感謝の念と、あの人のシェイクスピアに対する執念、シェイクスピアのセリフに対する執念、そして芝居そのものに対する執念に今の自分は負けてる…大敗だ…と痛感しました…。
そういった話を呑みながらしました。
一人は役者を辞め声優として生きてる奴、
一人は役者を続けながら小学生になる子と幼稚園の子を主夫をしながら頑張ってる奴と…。
そして一休さんの如く、一休み一休み…しながらの俺と… (笑)
お互い、あの鬼のような演出家から学んだことを決して無駄にしないよう共に進もう!と最後の乾杯をして解散しました。
あ、そういえば偶然だけど…
呑んだ居酒屋は「一休(いっきゅう)」でした…。