先日、4月21日にフジコ・ヘミングさんが亡くなっていたことを知った。


ああ、とうとうこの時がきてしまったのかと思った。


私は最近、高齢のフジコさんのことが気になっていた。


そしてもしコンサートがあるなら、もう一度フジコさんのコンサートに行きたいと思っていた矢先のことだった。


多くの人と同じように、私もまた彼女のピアノとフジコ・ヘミングという人に魅了されていた一人だ。


私はクラシックに詳しい訳でもないし、そもそも芸術が何かもよくわからない。


けれど彼女を知って"ああ、芸術家とはこういう人なんだ"と感じた。


音楽がピアノが人生の全てで、好きとか夢中とかという言葉では到底足りないくらいの情熱を持っている。


そしてどんな苦難にあっても、より高みを目指し、自分の理想のピアノになるように努力し続ける。


その生き様と才能が多くの人の心を動かし魅了する。


私はコンサートで彼女の「ラ・カンパネラ」を聞くたび、大きく心が揺さぶられた。


涙まで出た。


それは「ラ・カンパネラ」の曲と一緒に、目の前に彼女の人生や想いまでもが浮かび上がってくるようだったから。


彼女はほんとうに「魂のピアニスト」だった。


フジコさん、ありがとう。


出会えたことに心から感謝しています。


私はあなたのような芸術家ではないけれど、自分なりに好きなことを大切にして生きていこうと思います。


笑いながら、楽しんで。


フジコ・ヘミングさん、心からご冥福をお祈りいたします。