俳優の吉行和子さんが逝去されました。

 2008年6月
 「幕引きは自分で」(本人談)

 吉行さん最後の舞台公演として俳優座劇場(東京・六本木)で上演された「アプサンス-ある不在-」



 ロレー・ベロンの翻訳劇。吉行さんは認知症の元教師ジェルメーヌの少女から老女までを演じ、5人の役者は一人複数役でジェルメーヌの回想部分に登場します。

 岡田浩暉さんが出演した舞台の中で一番好きな作品がこの「アプサンス」でした。

 多分私は説明が多すぎる舞台が苦手なのだと思います。
 「アプサンス」のような余白のある作品が与えてくれる「無限のひもとき」みたいなものが、この上なく好きなのだと思います。

 長くなりましたが話を戻しまして、「アプサンス」は俳優座劇場から亀戸公演(カメリアホール)へと続きました。

 そして岡田浩暉さんのふるさと、太田市新田文化会館エアリスホールで千穐楽を迎えます。



 亀戸公演は7月2日(金)の夜、2日後にはファン友さんたちと太田市へ一泊2日の旅🚃。


 17年前とはいえ、なんて元気だったのでしょう


 
 2年後の2010年1月
役者って嘘つきね」(本人談)

 なんとアプサンス」はアンコール公演となって戻ってきてくれました。

 こちらは新宿・紀伊國屋ホールのフライヤー(ホントはチラシと書きたい!)になります。
↓  ↓


 アンコール公演は紀伊國屋ホールから鎌倉芸術館へ。千穐楽は兵庫県立芸術文化センターでした。



「10年くらい続くラストステージとなっても良いと思います。」


 訳・演出の大間知靖子さんは、このように書いていらっしゃいましたが、このアンコール公演後、アプサンスは再演されることはありませんでした。


 まこと舞台は一期一会、、しみじみ思います。


 若かった元気だったアプサンス観劇から17年、ブログを書くにあたって観劇スクラップを引っ張り出しました。


 スクラップは「岡田浩暉さん専用」「一般観劇用」の2種類です。


 最近は介護一色で放りっぱなしですが、我ながらよくこれだけきちんとファイリングしたものだと感心。マメな自分にビックリしました。


 ところがアプサンス初演の俳優座劇場のフライヤーとチケット🎟️がどこを探しても見当たらない。

 大切に思うあまり、きっとどこかにしまい込んだに違いない??滝汗

(どこだろ?どこにしまったのー?←しつこい。)



 ああ、まこと舞台は一期一会である。


 あと何年劇場に足を運ぶことができるのかわかりませんが、後悔の無い観劇人生を送りたい、強く思います。