炉火育て難題軽くなってをり  酒井大岳

   朝日新聞「俳壇」への投句 2019.1.20掲載

 

 ややこしい問題を今日こそ話し合っておこうと思い、誰も居なかった家に相手と一緒に入り「まあ座れ」と炉端に座らせて火を起こし始めた。そして火が付くまで軽い雑談。そういう光景であろうか?

 火が付くまで若干、時間が掛かったが、雑談を交わしている内に「どう切り出したら良いのだろうか」という悩みも薄らいで来た。或いは「今日、あの話の結論を出そうな」と、もう予告してあって、それから火を起こし始めたのか。どちらにしても心の準備が出来て、何とか上手く結論が出そうな気がして来ている。炉端に座る前とえらい違いでないか。そういう心境を書いたものなのだろうか?(文:海千)

「乳頭温泉爽快ぶな林」(写真:南岳)