日本株についての記事です!


7月21日、日経平均が1万円回復後、足踏みを続けている。視界に入ってきた震災前の水準は近くて遠い。写真は東京証券取引所で6日撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao) [東京 21日 ロイター] 日経平均が1万円回復後、足踏みを続けている。視界に入ってきた震災前の水準は近くて遠い。欧米債務問題がヤマ場を迎えているが、資金支援で目先の合意が得られたとしても、根本的な解決には時間が必要との見方が多いためだ。
 また、6月の貿易収支が市場予想よりも早く黒字化したことも、円高進行の懸念を強めている。長期金利は震災前の水準よりも依然低く、景気回復への期待が市場全体に広がってる状況ではない。
 <戻り売りこなすパワー欠く日本株> 
 日経平均は今月8日に1万0207円まで一時上昇したが、戻り売りに押され1万円を挟んだ狭いレンジ取引に落ち着いた。それまでの9500円中心のレンジを切り上げた格好だが、大地震が発生した3月11日の終値1万0254円、その前の10日終値1万0434円は近くて遠い。
 理由の1つは戻り売りをこなして上昇するパワーが欠けているためだ。震災からの復興が期待できるほか、債務問題がクローズアップされる欧米に比べ日本は比較的安心との見方が出てはいるが、東証1部売買代金は1兆円を超えるのがようやくの状態。「生損保が震災による保険料支払いのための原資確保で、日経平均が1万円を超えると売ってくる。売買代金が1─1.2兆円程度では吸収して上昇するにはエネルギー不足」(みずほインベスターズ証券・エクイティ情報部長の稲泉雄朗氏)という。
 円高懸念も強まっている。日本の6月貿易収支は707億円の黒字と3カ月ぶりに黒字となった。市場予想は1651億円の赤字であり、予想以上のスピードで生産回復が進んでいることが明らかになったが、貿易収支の改善は円高への圧力にもなる。
 みずほ証券の為替アナリストの鈴木健吾氏は「予想以上に急ピッチで回復しており、日本経済には良い話」とする一方で、「円高局面のドル/円相場にとっては上値を重くする要因になる」と指摘した。原油など輸入価格を抑えるため円高は日本経済にとってメリットも大きいが、輸出株のウエートが大きい日経平均などには重しとなる。 
 欧米債務問題が佳境を迎えているため投資家が様子見になっている面もある。21日にブリュッセルで開催されるユーロ圏首脳会合ではギリシャ債務危機脱却に向けた話し合いが行われるほか、米国でも8月2日の期限に向け、債務上限引き上げ問題をめぐる与野党の交渉が進んでいる。 これら一連のイベントが無事通過すれば、「好調な企業決算などを好感した日本株買いも回復し、商いも増える」(国内証券)との期待もある。
 ただ、ユーロ圏首脳会合で市場が安心できるようなギリシャ再建策が打ち出されるとはみられていない。「基本的には、つなぎの資金を出して問題を先送りしているだけ。根本的な問題解決には至っていない」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの柴田秀樹氏)。欧州ではスペインやイタリアなども債務問題を抱える。イベント通過後に日経平均が震災前水準を回復できるかは依然不透明だ。
 米国でも債務上限が引き上げれられれば、それで解決という問題ではない。リーマン・ショック以降、さらに膨れ上がった財政赤字や政府債務をどう処理していくかという問題はこれからだ。増税や財政緊縮による短期的な景気圧迫を避けながら、財政再建を果たし長期的な自律的成長路線に乗せるという難問の「正解」は日米欧ともに見つけられていない。
 <首脳会議後のユーロには慎重な見方も>
 外為市場では、ドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領が会談し、ギリシャの追加支援について見解が一致したとのニュースが伝わるとユーロが上昇。対ドルで1.4275ドル、対円で112.54円まで買われた。会談の詳細は不明だが、買い手の中心である海外の投機筋からは「彼らは今夜の(ユーロ圏首脳)会議にものすごく期待している」(国内銀行)との声が聞かれた。
 ただ、会議後のユーロの見通しについては慎重な見方もある。「1.43ドルに乗せたら、彼ら(投機筋)なら1.45ドルまでやりたくなるかもしれない」(同国内銀行)との指摘がある一方で、「根本的には問題解決にならないので、(うわさで買って事実で売る)sell the factになると思う」(三菱UFJ信託銀行・営業推進役の藤島雄介氏)との声が出ていた。
 ドル/円は若干のドル不足だった仲値通過後に78.67円付近まで小緩んだものの、総じて小動きだった。個人投資家の戻り売りや、80円以上に輸出企業のドル売り注文が積み上がっていることで上値が重い一方、下値は新たな買い手が少ないという。
 新興国経済への懸念も根強い。HSBCが発表した7月の中国購買担当者景気指数(PMI)が景気判断の分岐点である50を2010年7月以来初めて下回ったことで、中国の景気に対する懸念が広がり、中国経済との結びつきの強いオーストラリアの通貨が売られた。
 政策金利を25ベーシスポイント引き上げたブラジルの利上げは最終局面との見方もあるが、新興国が攻防を続けているインフレと金融引き締めの着地点が完全に見えたわけではない。
 <景気に慎重な円債市場>
 日本の長期金利で見れば、震災前の水準はまだ遠い。3月11日の10年長期金利の引け1.245%に対し、まだ15ベーシスポイント以上の開きがある。震災後も企業の資金需要は伸びず、好需給を背景に国債が買われる構図は変わらない。
 景気への不信感も円債市場では強いままだ。黒字化した貿易統計についても「4─6月で見ると、非常に大きな貿易赤字だったことから判断して、同期間の国内総生産(GDP)を下方に押し下げる可能性がある。7月以降の貿易収支もV字回復はなく、電力供給の制約から、生産能力の低下によって貿易赤字転落の可能性もあると認識している」(国内証券)と慎重な見方が出ていた。 
 午前の国債先物は続落。前日の米債安の流れを引き継いで、短期筋からの売りが優勢となった。もっとも、過度な悲観論が後退しているとはいえ、欧州ソブリンリスクが強く意識されている状況に変わりはない。ユーロ圏首脳会議の結果を確認したいとする市場参加者が多く、積極的にポジションを傾ける投資家は乏しい。
  (ロイターニュース 伊賀大記;編集 山川薫)



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