今日は僕がドラッグストア勤務時代から今に至るまで、よく聞かれるご質問について書きます
大人の方の風邪の時の、子供用のジキニンシロップの一気飲み
※正式名称は「新小児ジキニンシロップ」ですが、ここではわかりやすく「子供用ジキニンシロップ」とします。
これは多くの方がご存知かもしれません。
民間療法的に伝えられている、風邪の時のよく効くお薬。
と、言われる方がいますが正直なところ薬剤師としては苦笑いしかできません
市販の風邪薬は数多くありますが、おおかまには「大人用」「子供用」「量を調節して大人も子供も飲める用」の3種類があります
この子供用ジキニンシロップは名前の通り当然「子供用」。
でもこれを「量を調節して大人も子供も飲める用」と勘違いされてる方がおられます。
これって始まりはどこからなんでしょうかね
ご存知の方がおられましたら、教えてくださいm(_ _)m
では、この「子供用ジキニンシロップ一気飲み」は果たして効くのか?
そして危険はないのか?
というところです。
まずお薬に入ってる成分の量。
子供用ジキニンシロップ
24ml一本の中に
ジヒドロコデイン酸塩(咳止め)8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩(咳止め) 10mg
アセトアミノフェン(解熱鎮痛)300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩(鼻水止め) 2.5mg
カンゾウ(生薬) 332mg
その他に添加物など。
通常、お子様が飲む場合はこれを年齢にあわせて一回3mlとか4mlを一日3回に分けて飲みます。
「子供用ジキニンシロップ一気飲み」というのは、これを24ml一本を一気飲みするという事です。
では似た成分の入った大人用風邪薬の成分の量をみていきましょう。
わかりやすく同じシリーズの「新ジキニン顆粒」
粉薬で一包中に
ジヒドロコデイン酸塩(咳止め)8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩(咳止め) 20mg
アセトアミノフェン(解熱鎮痛)300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩(鼻水止め) 2.5mg
カンゾウ(生薬) 150mg
その他に添加物など。
これを一回に一包、一日3回飲みます。
この際、定められた正しい飲み方というのは置いておいて一回当たりに「子供用ジキニンシロップ」を一気飲みした方がいいのか、それとも「大人用の風邪薬」を一回分飲んだ方がいいのかを考えてみます。
上に書いた成分を見ると、正直なところ入っている成分の量はほとんど変わりません
しかも大人用の風邪薬はたいてい錠剤か粉です。
シロップの方が吸収がいいので、効き目が早い
そう考えると子供用ジキニンシロップ一気飲みは、理にかなっていると言えます
しかしながら…自分も大手ドラッグストア勤務時代から時々お客さんから「ジキニンシロップを一気飲みするとよく効くのよね」と聞かれましたが、「そうですね」とは当然言えません。
薬というのは法律がんじがらめになっている部分が多く、ジキニンシロップ一気飲みは法律で認められた飲み方ではありません。
小さい薬局の薬剤師なら、むしろこの飲み方を勧めてくる事もあります。
※自分も薬学生時代に友達と旅行した際に体調を崩し、小さい薬局で相談したらジキニンシロップとリコリスという風邪用の栄養ドリンクを一緒に勧められました(苦笑)
まだその時は市販薬については詳しく知らず、それを一緒に飲んだら本当によく効きました(笑)
しかしながら堅苦しく言えば、それは薬剤師として法律違反。
大手ドラッグストア勤務であれば法律厳守が優先されるため「子供用ジキニンシロップ」を勧める事はありませんし、聞かれても「そのような飲み方はやめてくださいね」としか言えません。
僕も理屈上は別として「子供用ジキニンシロップ一気飲み」はオススメしません。
というかやめた方がいいです。
市販薬は安全性が優先されるため、入っている成分の量も基本的に「安全量」です。
市販薬は効き目が弱いと言われても仕方ない部分があります。
しかしながら薬は人の体に影響を及ぼす物質です。
場合によっては少量でも副作用がでます。
今回の「ジキニンシロップ一気飲み」も効き目はいいかもしれませんが、当然副作用のリスクが高まります。
しかし定められた飲み方でない場合は、本当に自己責任という事になります。
もし飲まれる場合は自己責任でお願いします。
あと、薬局やドラッグストアで「子供用ジキニンシロップ一気飲みって効くのよね」と聞くのもやめてあげてください。
「そうですね」と言いたくても、言ったら薬剤師は法律違反になっちゃいますので(苦笑)
※補足
このような民間療法的な薬の飲み方は、メーカーでも科学的な検証はしていないと思います。
我々薬剤師も、正直なところ科学的には詳しくはよくわかりません。
最近では大人用風邪薬は、子供用ジキニンシロップよりもよく効く成分がたくさん入った風邪薬も多数あります。
それでも「よく効く大人用風邪薬」よりも「子供用ジキニンシロップ一気飲み」の方が効くという方がたくさんいます。
シロップだから吸収がいいからか、それとも昔から「効く」というイメージがあるから飲んだら治った気がしてるのか…本当のところはどうなんでしょうね
大人の方の風邪の時の、子供用のジキニンシロップの一気飲み
※正式名称は「新小児ジキニンシロップ」ですが、ここではわかりやすく「子供用ジキニンシロップ」とします。
これは多くの方がご存知かもしれません。
民間療法的に伝えられている、風邪の時のよく効くお薬。
と、言われる方がいますが正直なところ薬剤師としては苦笑いしかできません
市販の風邪薬は数多くありますが、おおかまには「大人用」「子供用」「量を調節して大人も子供も飲める用」の3種類があります
この子供用ジキニンシロップは名前の通り当然「子供用」。
でもこれを「量を調節して大人も子供も飲める用」と勘違いされてる方がおられます。
これって始まりはどこからなんでしょうかね
ご存知の方がおられましたら、教えてくださいm(_ _)m
では、この「子供用ジキニンシロップ一気飲み」は果たして効くのか?
そして危険はないのか?
というところです。
まずお薬に入ってる成分の量。
子供用ジキニンシロップ
24ml一本の中に
ジヒドロコデイン酸塩(咳止め)8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩(咳止め) 10mg
アセトアミノフェン(解熱鎮痛)300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩(鼻水止め) 2.5mg
カンゾウ(生薬) 332mg
その他に添加物など。
通常、お子様が飲む場合はこれを年齢にあわせて一回3mlとか4mlを一日3回に分けて飲みます。
「子供用ジキニンシロップ一気飲み」というのは、これを24ml一本を一気飲みするという事です。
では似た成分の入った大人用風邪薬の成分の量をみていきましょう。
わかりやすく同じシリーズの「新ジキニン顆粒」
粉薬で一包中に
ジヒドロコデイン酸塩(咳止め)8mg
dl-メチルエフェドリン塩酸塩(咳止め) 20mg
アセトアミノフェン(解熱鎮痛)300mg
クロルフェニラミンマレイン酸塩(鼻水止め) 2.5mg
カンゾウ(生薬) 150mg
その他に添加物など。
これを一回に一包、一日3回飲みます。
この際、定められた正しい飲み方というのは置いておいて一回当たりに「子供用ジキニンシロップ」を一気飲みした方がいいのか、それとも「大人用の風邪薬」を一回分飲んだ方がいいのかを考えてみます。
上に書いた成分を見ると、正直なところ入っている成分の量はほとんど変わりません
しかも大人用の風邪薬はたいてい錠剤か粉です。
シロップの方が吸収がいいので、効き目が早い
そう考えると子供用ジキニンシロップ一気飲みは、理にかなっていると言えます
しかしながら…自分も大手ドラッグストア勤務時代から時々お客さんから「ジキニンシロップを一気飲みするとよく効くのよね」と聞かれましたが、「そうですね」とは当然言えません。
薬というのは法律がんじがらめになっている部分が多く、ジキニンシロップ一気飲みは法律で認められた飲み方ではありません。
小さい薬局の薬剤師なら、むしろこの飲み方を勧めてくる事もあります。
※自分も薬学生時代に友達と旅行した際に体調を崩し、小さい薬局で相談したらジキニンシロップとリコリスという風邪用の栄養ドリンクを一緒に勧められました(苦笑)
まだその時は市販薬については詳しく知らず、それを一緒に飲んだら本当によく効きました(笑)
しかしながら堅苦しく言えば、それは薬剤師として法律違反。
大手ドラッグストア勤務であれば法律厳守が優先されるため「子供用ジキニンシロップ」を勧める事はありませんし、聞かれても「そのような飲み方はやめてくださいね」としか言えません。
僕も理屈上は別として「子供用ジキニンシロップ一気飲み」はオススメしません。
というかやめた方がいいです。
市販薬は安全性が優先されるため、入っている成分の量も基本的に「安全量」です。
市販薬は効き目が弱いと言われても仕方ない部分があります。
しかしながら薬は人の体に影響を及ぼす物質です。
場合によっては少量でも副作用がでます。
今回の「ジキニンシロップ一気飲み」も効き目はいいかもしれませんが、当然副作用のリスクが高まります。
しかし定められた飲み方でない場合は、本当に自己責任という事になります。
もし飲まれる場合は自己責任でお願いします。
あと、薬局やドラッグストアで「子供用ジキニンシロップ一気飲みって効くのよね」と聞くのもやめてあげてください。
「そうですね」と言いたくても、言ったら薬剤師は法律違反になっちゃいますので(苦笑)
※補足
このような民間療法的な薬の飲み方は、メーカーでも科学的な検証はしていないと思います。
我々薬剤師も、正直なところ科学的には詳しくはよくわかりません。
最近では大人用風邪薬は、子供用ジキニンシロップよりもよく効く成分がたくさん入った風邪薬も多数あります。
それでも「よく効く大人用風邪薬」よりも「子供用ジキニンシロップ一気飲み」の方が効くという方がたくさんいます。
シロップだから吸収がいいからか、それとも昔から「効く」というイメージがあるから飲んだら治った気がしてるのか…本当のところはどうなんでしょうね