私は元々九州の生まれ・育ちなのだが、そのせいなのか何なのか、ときどき無性に「南へ行きたく」なることがある。今回は、先週の日曜日にほぼ思いつきに近い形で私が現在住む西オーストラリアのバンバリーから、西豪州最南端のアルバニーという街まで、片道400kmの日帰りドライブをした話である。
話はそれるが、台湾に住んでいたときにも最南端にリゾート地がある、と聞いて当時ボロボロの状態で乗り回していたベスパを駆って350km南のその場所まで、こちらは往復二日掛かりで行ったことがある。このときは「相棒」はライカM3だったが、今回はライカM2、それにいつもの35mmズマロンにライカビットを付けたものに「どこでも手に入る」Kodak400のカラーフィルム4本。台湾のとき違うのは、今回は相棒がライカだけでなく、息子も一緒、ということである。

こちらが今回の全体を表した地図。ちなみにグーグルマップの日本語版では外国の地名はカタカナ表記されるが、それによればBunburyはバンバリーでなく「バンベリー」に、Albanyはアルバニーでなく「オールベニー」になっている。誰が決めたのかは知らないが、そのカタカナ表記とおりに読んでも当地では通じないことであろう。カタカナ表記が必ずしも外国語の正しい読みとおりとならないことは多々あるが、それにしてもこれは?だ。もし本ページを日本のグーグル関係者が見ていたら、今後当地を訪れる日本人のためにも、表記の訂正を願いたいが。
それはさておき、この地図に出ている範囲がオーストラリアの最南西端、ということになる。

日曜日の朝、4時に起きた私と息子は4時15分に自宅を出発。もちろん夜はまだ明けていない。真っ暗かつ、車のいないハイウェーを南へ向かうこと2時間。マンジムアップ(地図ではマンジアップと表記)で夜が明けた。と、車窓の左側に霧のかかった牧場が見え、そこに1頭のカンガルーが。私は車を路肩に止め、ライカM2を手に車外へ。カンガルーはそんな私を察知して霧の中へ消えていったが、代わりに今回紹介する写真が残った。

道端に生えていた草。名前は分からない。すがすがしい朝もやの中で、きれいだった。

絞り開放でこのような光の条件下では、やはり古いレンズであるズマロンは周辺光量落ちがする。決して褒められた描写ではないのであろうが、私はこれが好きなのだ-まさしく私があの日、誰もいない道路沿いに車を止め、音のない世界でシャッターを切ったときの空気感まで写っているようである。