インド人の兄ちゃんが代行運転 | アジアご飯、とくにマレーシアご飯、時々つぶやき

アジアご飯、とくにマレーシアご飯、時々つぶやき

2005年から2009年までの4年間、常夏のマレーシアで暮らしていました。2年過ぎた今でも、日本食は「ハレ」の料理でちょっぴりよそよそしく、アジア飯のほうが「ケ=日常」のご飯で、ホッとします。私にとっての食とは、味わいながら、みんなとつながることです。


駐車場がツイテなかった…。


入ろうとした場所は、一方通行で進入禁止。係りの兄ちゃんにマレー語でどなられ、虫を払うような手つきで追いやられる。ぐるりと回って再トライ。ところが、焦りすぎたらしく、ひとつ手前で曲がってしまい、違う駐車場に一直線。両側に2台ずつ路駐していて狭くなった道は、行き止まりで引き返せない。えいままよ、昼だから大丈夫か!と青空駐車場に突入した。

しかしこれが参った。めちゃくちゃ狭いのだ。それなのに、たくさんの車がところ狭しに並んでいて、どこに止めていいのか分からない。どうしようとアタフタしていたら、後ろから車が駐車場に入ってきてしまった。

ピンチ…。顔面蒼白になりかけたら、やさしいおじちゃんが、「今出るから、僕のとこに止めなさい」と近いスペースを指差してくれたので、ホッと胸をなでおろしたのも束の間、駐車場の係りのインド人の兄ちゃんが、突然指示をし始めた。「そこじゃない、リバースだ、リバースだ!」。えぇ~どこに入れなきゃいけないのぉ~!!

「どこに止めるの?」と何度も聞いてみたけど、お兄ちゃんは聞く耳もたずで、ひたすら、右に切れとか、もっとバックしろとか、それじゃだめだとか、前にだせとか、ガンガン指示を出す。

しかし、どこに止めるのか分かってもニッチもサッチもいかなかった。どこに止めるのか教えてよ!と怒っていたときのほうがまだマシだった。

一列隔てた、一番後ろの列に、めちゃ狭い1台分の空きがあって、そこにバック(!)で入れろと言っていると分かったときにゃぁ、すっかり戦意喪失。途中で、鉄の門の近くを通るし、バックで左に曲がって右に曲がって、そして駐車するなんて、絶対にムリムリ無理!!

ちょっとパニックに陥ってしまったのか、マレー語で難しいを意味する「スサー!」を連発していたら、兄ちゃんが運転を替われ、替われ、という。

この兄ちゃんが悪い人だったら一発だな、と思ったけど、ここはどうしようもない。とにかく自分のバックだけでも持って外に出た。

すると兄ちゃんはするするとバックして曲がって、切り替えして曲がって、ときに後ろとフロント部分を確認しながら、器用に、自分が指したスペースに入れてくれた。兄ちゃんすごっ!

それまでは怒鳴って、眉間にしわよせて、不機嫌そうだったけど、車庫入れの自分のスキルに満足したのか、単にオロオロしているわたしにイライラしていただけなのか、兄ちゃんはニッコリと微笑んで、車を降りてきた。

ありがとう、と言ったら嬉しそうだった。駐車場の3リンギを払って、レシートもちゃんとくれた。兄ちゃんが助けてくれて、よかった。