まず土曜日、彼の元同僚の娘さんの結婚式に呼ばれた。
(とても遠い関係。もちろん私も彼も、本人と会ったことなし)
はじめてのマレーシアでの結婚式。
日本で仕入れてきた本『マレーシアで暮らす』や
友人から情報収集をしたうえで、
気合いと期待たっぷりで、本番にのぞむ。
場所はホテル。
招待状には7時開始とあるのだけど
6時半に行ったら、受付は開いておらず。
やおら、7時すぎに受付開始。
名前を告げると、新郎新婦の友人や兄弟・姉妹らしい
ピチピチで可愛くてお洒落をしている受付担当の男女が、
ワヤワヤとテーブルの番号を教えてくれた。
どうやら、テーブルは決まっているけど
テーブルのなかの席までは決まっていないらしい。
7時まで結婚式場には入れなかった。
でも、式場の横に広いロビーがあって、
そこでビールやジュース、ワインを飲みながら友や家族と歓談できる。
7時開始というのは、7時に披露宴が始まるというわけではなく
7時に会場が開くよ!ということなんだな~。
周りを見渡せば、飲み物を飲みながら、
久しぶりにあった親戚や友人たちとたっくさん話しこむ人たち。
披露宴という場所をかりてみんなの再会を楽しむ。
そんな光景がいくつも広がっていた。
招待者の数、およそ400百人弱。テーブルのデコレーションなどは
日本とほぼ同じだが、家族席が真ん前の真ん中に用意されていて、
そこに新郎新婦も座っている。
そして8時半過ぎ、
「レディースエンドジェントルマン!」と司会の挨拶から
披露宴がはじまった。
新郎新婦、入場! 立って、拍手で迎える。
手持ちのスポットライトで一緒に歩きながら
新郎新婦に光をあてるスタッフ。
花びらのような紙ふぶきを撒き散らすスタッフ。
しかし日本のような新郎新婦を先導するスタッフはいない。
それに司会者もラフな格好だし、紙ふぶきスタッフなんぞは、
ずるっと腰で履く若者ジーンズの普段着姿…。
新郎新婦が入場して席に着いたら、
「まずは、皆さん夕ご飯をエンジョイしてください~」とのことで
仰々しく運ばれた、ランプに照らされた前菜を筆頭に、
料理がはこばれてくる。
ゲストは、モクモクとひたすら食べる。
揚げ物など5種類の前菜。
カニとふかひれのスープ、
ダックのロースト焼き。
テーブルの円卓にどかんと置かれ、
ホテルの人がサーブしてくれたり、自分で取ったり。
どれも、かなり量が多いので、食べ終わらないうちに
次の料理にうつる。お酒はオーダーしないと出てこない。
1時間ぐらい経ったころ、司会の人から言葉。
「みなさん立ってください」
ここでようやく乾杯の音頭らしい。
健康、幸せ、成功、子だくさん。
それらを祝って、3回乾杯する。
その乾杯の方法が驚いた!
出席者全員で、大声を張り上げるのだ。
司会者「せーの!」
グラスを持ったまま全員で
「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーセイ!」
そのあと、一口クイっと飲む。
それを3回繰り返す。
声は大きくて、長いほうが、いいようだ。
セイ!というのは、そう聞こえただけで、
どういう意味かよく分からない。
写真を撮るために新郎新婦がまわってきたときも
ご両親が挨拶に来られたときも
グラスを高く掲げて、
「ワーーーーーーーーーーーーーーーーーセイ!」
腹のそこから叫ぶ。
大声で、みんな息を合わせて叫ぶ。
隣りにいた人に、「このワー!というのはどういう意味ですか?」と
聞いてみたら、「広東省の人の文化のようだよ」と教えてくれた。
※クラルンプールの中華系の人は、広東省出身の人が多いのです。
乾杯のあと、新郎新婦がステージのうえで挨拶をし、
そこで司会者がはやしたて、
どれだけ愛してるか見せて~見せて~!
ということで、キス。キス2回。
それでもって、また食事。
テーブルの人たちと、なんとなく会話を楽しみながら
食べる食べる食べる。
大きい白身魚の蒸し煮
海老のガーリックバター揚げ(うま~い!)
野菜のあんかけ
チャーハン
かなりお腹いっぱいで、
揚げまんじゅうと果実のデザートにたどり着いたときは
ふーっと大きく息を吐くくらいに満腹感。
ようやく食べ物が終わった~と思ってたら、
なんと、披露宴もおしまい。
司会の締めのあいさつも何にもないまま
みんな、すこしずつ、帰り始めている。
両親へのあいさつも、家族からのあいさつも
主賓のあいさつも、友人のあいさつも、
そんなものはなーんもなく、披露宴は終わった。
日本に比べて、とーってもラフ。
この出し物なんにもない披露宴が、
7時会場で11時まであった。
本で調べてみるに、本人たちは
昼間に両親と親しい人たちで行われた
「ティーセレモニー」が大切のようである。
それにたいして披露宴は
「日頃お世話になっている人同士が、
久しぶりに合って食事をする機会を提供しよう」
というコンセプトのような気がする。
この方法は、友人や仕事仲間、親戚など、
人のつながりの多い中華系の人ならでは、なのかもしれない。