父の日がやってくる。

義父に毎年プレゼントを贈っている。といっても結婚してからまだ2年なので、今年で2回目。

私は義父に会ったことがない。

主人は義父との間に色々あったので、会うことはなかった。

結婚前の両家の顔合わせも義父の代わりに義兄が出席した。

夫の葬儀も足が悪いということで、義父は参列することはなかった。

主人は、心臓発作で突然亡くなった。発作が起こる1秒前まで、私と普通に会話していた。

発作直前に交わした会話が、「義父への土産は何にしようか」だった。

亡くなったその週末は、義父に結婚の挨拶をするため、初めて主人の故郷に連れていってもらう約束をしていた。

「(義父へ)お土産に何持って行こうか?」「○○でいいんじゃないかな」

それが夫との最後の会話だった。

亡くなってから2度目の父の日。
今年は、土産に持っていくはずだった物、主人が亡くなる直前に話していた物を送ろうと思う。

しかし、私が義父に父の日のプレゼントするにあたり、周りは複雑な気持ちらしい。

結婚して半年で夫を亡くした私。夫の家族と今後も繋がりを持ち続けていくのか。

亡くなったすぐ後に再婚話をもちかけてくる人、いつまでも主人に縛られる必要はないと言う人、

そういう人には、主人方の親戚と関わりを持とうとする私の行動はあまり喜べる行為ではないらしい。

夫は亡くなったとはいえ、せっかくできた新しい家族、父の日に祝える人がいることは有り難い。



友達がよく、「義家族へのお土産や祝いの品って何を送ったらいいのか困るんだよね」と言っていた。

私も結婚したからこそ味わえる親戚付き合いとやらをまだまだやってみたい。やらせてほしい。


結婚生活が余りにも短かったせいか、妻としてやることをもっと体感して、主人と結婚した証が欲しいのかもしれない。
主人は、私以上に結婚したいという思いが強かったから、たった半年で結婚生活が突然終わって悔しいだろう。さぞや無念だろう。

入籍した日、主人の姓になった私を何度も嬉しそうにフルネームで呼んでいた。

まだまだ私は大好きだった主人の妻としての生活がしたい。

主人に出会えたのも、義父がいたからこそだし、義父のことを良く思っていなかっ夫も、本心は義父に感謝していたと思う。

だから、誰に何と思われようと、義父が生きている限り、毎年父の日にはプレゼントを贈ろうと思う。

結婚したら、するのが当たり前のことも、死別したら周りの気持ちを考えるとしない方がよい事なってしまうなんて、、、悲しいですね。


身体はなくても、魂は生きているのに。