「プロ」が消える時代
昨日に引き続いてライブドア問題を取り上げたい
ついに犠牲者まで出てしまったが、死までは至らなくとも
資産運用の面でこの騒動に翻弄されている投資家は
たくさんいるだろう。
その中には最近のブームにつられ株取引という名の
「マネーゲーム」に手を出したばかりの素人投資家がかなり
いると思う。そう「プロ」ではない。
またこの問題を一方的に堀江貴文批判で埋め尽くすマスコミの
なんと多いことか?彼らの中に「プロ」の報道意識を持つ人間は
どのくらいいるのか?
逆に堀江のように短期間で無理やり会社を成長させた起業家の中に
「プロ」の経営知識・哲学を持つ人はどれくらいいるのか?
そう当事者を含め今回の出来事に関わる人間は皆知識は幅広くあるが
深い所までは学んでいない者ばかりではないだろうか。
今回の問題が明らかにしたのは今の日本がかつての
「一億総中流化」ならぬ
「一億総セミプロ化」
が加速度を増して進行していることだ。
この多くの「セミプロ」の中で少し要領が良く気概にあふれる者がいわゆる
「勝ち組」になり、生真面目で正直だが少し気の弱い者がいわゆる
「負け組」になってしまう。
結果としてこの「セミプロ」の中で「格差社会」が形成されていくと思う。
このことはあまりにも強い規制緩和(「プロ」でなくともできる)を推し進め
経済を重視し技術力・ものづくり力を軽視している(と僕は思う)
小泉政権にも責任があるのではないだろうか。
先日読んだ
- B-ing編集部
- プロ論。2
の中でもコラムニスト勝谷誠彦が
「プロの編集者がいなくなった。」と語っている。
もはや「プロ」はスポーツ選手か伝統工芸の職人ぐらいにしか見出せない。
全員セミプロとなったとき日本という国は
外からの強き「プロ」たちに食い尽くされる危険にさらされる事になる
気がしてならない。
(紹介した本の中にはさまざまな「プロ」が出てきますがあなた自身の目で
真の「プロ」かどうか見極めてみてはいかが?)