「新3区で」安倍元総理後継の吉田氏がアピール

「吉田さんに頑張ってもらいたい」安倍昭恵さんも 山口県衆院小選挙区 自民の候補者調整で


2023年6月11日(日) 12:33



県内の衆議院の小選挙区が1つ減ることを受けた自民党の候補者調整をめぐって現4区の安倍元総理の後継、吉田真次さんが新3区からの出馬をアピールしました。

下関市の事務所で吉田真次さんの国政報告会がありました。

次の総選挙から県内の小選挙区が1つ減ることを受けて、議席を独占する自民党は候補者調整を進めています。

現3区の林芳正さんと吉田さんが新3区での出馬を希望していて関係者によると、党本部は林さんを選任する方向で調整しているということです。


取材に応じた吉田さんは…

吉田真次 衆院議員
「この議席の重さというものは十分に認識をしていますので、そうしたかたがたの思いには応えていきたいと思っています」

新3区から出馬したい意向をアピールしました。


きょうは、安倍元総理の後援会幹部の会合もあり、元総理の妻・安倍昭恵さんが吉田さんの後援会長に就任することを報告しました。

安倍昭恵さん
「吉田さんには、この地域でしっかりとこの地域のためにも頑張っていただきたいなという風な思いでおります」


党本部は結論を今週中にも出す考えで、党本部の決定に従うかどうか問われた吉田さんは、「内容を見て判断したい」と明言を避けました。










安倍晋三元首相の昭恵夫人は11日、下関市で報道陣の取材に応じ、次期衆院選の新山口3区での自民党公認争いをめぐり、安倍氏の後継の立場にある吉田真次氏(38)を選任するよう、党本部に配慮を求めた。




 次期衆院選から定数が1減となる山口では、4区が3区に編入され、新山口3区となる。4月の山口4区補選で当選した吉田氏と、現3区の林芳正外相(62)がともに公認候補予定者となる支部長就任を希望。党が最終調整している。



 昭恵さんは
「(支部長は)党本部が決めること」とした上で、4区補選で吉田氏が5万1961票を獲得したことに言及し「それなりに配慮をいただければと思う」と、判断材料とするよう要望。
「特別な思いがある地域。吉田さんにはこの地域で地域のために頑張っていただきたい」と、吉田氏が新しい選挙区で活動することに期待を示した。

 吉田氏も
「(補選当選で)直近の民意を背負っている」と、新3区からの出馬に強い意欲を示した。



 昭恵さんはこの日開かれた安倍後援会幹部会合で、吉田氏の後援会長への就任が正式に承認された。

 先月末以降、吉田氏を伴って党本部を訪れ、吉田氏の公認を党幹部に直談判するなど、働きかけを強めている。

 党本部は林氏を新山口3区の支部長とし、吉田氏は比例代表で処遇する方向で調整しているが、吉田氏が所属する安倍派でも、山口から「安倍ブランド」を消すような動きに強い反発がある。

 林氏は岸田派幹部で、安倍派と岸田派の争いにも発展。塩谷立会長代理は8日の派閥会合で「大変大事な選挙区。死守するべく努力している」と訴えた。



 党本部は16日までに最終決定する。

 吉田氏周辺では、もし公認が得られなければ無所属で新山口3区に出馬し、林氏と戦うべきという主戦論も出ているとされ、保守王国山口で分裂選挙が起きかねない状況だ。





 ◆新山口3区をめぐる動き

 次期衆院選小選挙区「10増10減」に伴い、安倍晋三元首相が当選を重ねた山口4区が新山口3区に編入され、県内の選挙区が1つ減ることになった。

 山口は4区を自民党議員4人が独占しており、1人が比例転出などの対応を迫られている。

 4区の大票田・下関市は、中選挙区時代に安倍家と林家が議席を激しく争った因縁の地。

 地方議員も安倍系と林系に分かれ、安倍家と林家にとっても譲れない公認争いとなっている。

 自民党山口県連は6月7日、吉田氏、林氏ともに支部長就任を希望していることを党本部に伝え、最終判断を委ねた。