山本美月×伊野尾慧が語る“新しい”『ピーチガール』の魅力と撮影秘話

伊野尾慧には“人たらし”の能力がある!?

(笑)。では、本作の撮影現場での“裏ネタ”があれば教えてください。

伊野尾 美月ちゃんはすごく絵が上手なんですよ。黒板に〈沙絵〉の絵をサササっと描いていて、感動しました。お菓子箱にも描いてたよね。

山本 伊野尾くんも描いてたよね。四コマ漫画を描いてた気がする。

伊野尾 描いてた! 四コマ漫画を描くお仕事があって、練習してたんです。壁ドンする西郷どんとか描いてた気がする。

山本 そうそう! 絵は下手なんだけど(笑)、物語は面白かったよね!

伊野尾 絵心はまったくありませんでした(笑)。あとは、美月ちゃんが10代の時に描いていた「ブラックエンジェル」という漫画の話を聞いて、爆笑したのを覚えてる(笑)。

山本 あはは(笑)。あと、伊野尾くんは、ご飯をよく食べてたよね。

伊野尾 なんでも残さず食べてましたね。でも、僕より美月ちゃんの方がガツガツ食べてたよね。それくらいかなぁ……。もっと取材のために突拍子もないことをしていればよかったですね(笑)。

山本 そういえば、すぐに疲れてたよね。

伊野尾 ん?

山本 少しだけ走るシーンがあったんですが、伊野尾くんはすぐに疲れちゃうんですよ(笑)。

伊野尾 久しぶりに走ったからすごく疲れちゃって……。恥ずかしい限りです(笑)。

お二人が演じたキャラクターに、似ているなと思うところはどんなところでしたか?

伊野尾 美月ちゃんは、〈もも〉ちゃんになるために色黒メイクをしているんですが、それも似合っちゃうんですよね。ポーズなどにも愛らしさがでていて、さすがだなと思いました。

山本 伊野尾くんは、誰からも愛されるところが〈カイリ〉と一緒だなと思いました。現場にいたおじさんたちもメロメロになってたよね。

伊野尾 僕個人として、おじさんも好きなので、その気持ちが伝わったんじゃないかなと思います(笑)。

“人たらし”の能力が備わっているんですね(笑)。

山本 そう思います。私にはない才能なので、すごいなと思っていました。特に年上の方たちがメロメロになっていて、「そんなに好きか!?」と思うほどだったんです(笑)。

人を魅了するコツがあるのでしょうか?

伊野尾 いやいや、何もしていないですよ(笑)。ただ、いろんな人と話すことが好きなので、撮影の合間も、共演者やスタッフのみなさんとたくさん話すようにしていました。老若男女問わず、好きになってもらえるのは嬉しいですね。

撮影中は、監督からの指示で真剣佑さんや永野芽郁さんと自撮りをして仲良くなったそうですが、どんな話をされていたんですか?

山本 芽郁ちゃんは現役女子高生だったので、学校の話を聞いていました。いまを全力で生きている感じがすごく微笑ましくて、面白かったんですよ。それを一歩引いて聞いている〈カイリ〉と〈もも〉ちゃんという……。

伊野尾 年齢を感じましたよね(笑)。だって、僕と芽郁ちゃんとは9歳も違うんですよ。妹のような存在なのに、同級生を演じているので、すごく不思議な感じでした。芽郁ちゃんは現場でもすごくムードメーカー的な存在で、壁ドンするのは初めてって言いながら、何度も練習していたりしていて、見ていて面白かったですね。

その永野芽郁さんが演じる〈沙絵〉は、すごく強烈なキャラクターでしたね。

伊野尾 すごいですよね。原作にある、挟まれてペラペラになるような表現は三次元なので出来なかったんですが、「おのれ~!」って言いながら白目になったりするシーンは本気で挑んでいるんです。

山本 その白目がすごく上手なんですよ。迫力もあるので、ぜひ注目して観てほしいですね。

それでは最後に、『ピーチガール』を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

伊野尾 原作を読んでいた方は、いま3040代の方が多いと思うのですが、その方たちにも楽しんでもらえる作品になりました。原作をいまの時代に落とし込んだ新しい『ピーチガール』を楽しんでもらえたら嬉しいです。

山本 コミカルな部分もたくさんありますが、しっかりとした恋愛映画になっています。いま女子高生の方はもちろん、多くの世代の人に観ていただきたいです。