
いつもの様に神保町をぶらぶらと歩いていると、何やら素敵なお店の前で足が止まった。
店頭のワゴンには、魅力的な商品が置かれている。

(つい、目が奪われてしまう、魅力的なワゴン。)
「マ・グ・二・フ・・・?いつからあったんだろう?」と、しばし考える。

そのお店は、すずらん通りにある、雑誌バックナンバーの古書店『magnif』だった。
最近、私は、小さな後悔をしていた。
数年前、大掃除の最中に、中学生のときから、廃刊になるまで、買い続けた雑誌『オリーブ』を、処分してしまったことである。

(毎月2回の発行が、楽しみでした。)
ファッションをお手本にし、カフェや雑貨屋さんに行く楽しみを覚え、秋の夜長の過ごし方なんて事も教えてもらった。
映画『地下鉄のザジ』や『バグダッド・カフェ』を観て、フランスやアメリカに、思いを馳せたのも、『オリーブ』の影響だった。
そして、洋書というものに目覚め、ニューヨーク在住のおじさま『リー・ベイリー』のフラワーアレンジメントや、テーブルコーディネートの本を、父親に頼んで、青山の嶋田洋書まで、買いに行ってもらった。

(彼が『リー・ベイリー』です。)


(上の2冊は宝物です。)

(電話番号が3ケタです。20年前に買ったものですから・・・。)
そんな、思い出の詰まった『オリーブ』を、もう一度見たいと思っていたところだった。
ここなら、ありそう・・・。
店内に入ってみると、清潔感漂う白い本棚に、海外ファッション誌『ELLE』、『VOGUE』、『マリ・クレール』や、メンズファッション誌『MEN'S CLUB』、『HOT-DOG』、『POPEYE』、『Free&Easy』が、並んでいる。


(頼めば、ビニールから出して、閲覧させてくれます。)

(キレイに整理されていて、とても見やすいです。)
そうそう、『Esquire』なんかも、びっくりするくらい揃っている。
『商店建築』とか、『目の眼』なんていうのもある。
昔取り寄せていた、『LIVING DESIGN』もある。
それから、『HEIBONパンチDELUXE』、『レコード・コレクターズ』、『CUT』、『芸術新潮』、『太陽』、『デザインの現場』『BRUTUS』、『CASA BRUTUS』、『Pen』、『THE FACE』、『SWITCH』、『暮らしの手帖』etc・・・。


(お母さん世代も楽しめます。)

(昭和を感じます。とってもかわいい。)
そして、私が探していた『オリーブ』も発見した。その日はとりあえず数冊購入し、帰路についた。
その後も、すっかり『magnif』の虜になった私は、何かと探し物をしに、お店を訪れている。

(最近購入した、お気に入りの1冊です。)

(トップレディ訪問の記事です。)

(エクササイズ中のヒルトン夫人です。)
先日も、店内のテーブルで閲覧していると、「これなんかも、お探しのものに近くないですか?」と、私が探しているジャンルを察して、棚から雑誌を数冊見つけてくれた、店主の中武さん。とっても親切だ。

(ここでゆっくり閲覧させてもらってます。)

(こちらが、店主の中武さんです。とても気の利く、いい方です。)
お話を伺ってみると、昨年の8月にオープンしたばかりだそうだ。どうりで今まで気が付かなかったわけだと、合点がいった。
「ジャンルにとらわれず、色々揃えて行こうと思ってるんですよ。」と中武さん。雑誌好きの私には、有難い言葉だった。


(雑誌以外にも、おもしろいものがあります。)
インターネットの普及で、最近、本や雑誌が、売れなくなっているという。創刊しても、すぐに廃刊なんて雑誌も、よく見かけて哀しい。
手に持って、ページをめくれば、美しい写真や素敵な言葉で、楽しませてくれるし、旅の雑誌を見れば、旅した気分にだってなれる。
そして、懐かしい雑誌を見れば、当時の思い出にタイムスリップする事も出来る。
そんな幸せを求めて、神保町へと向かう、今日このごろでした。

(『magnif』の並びにある、てんぷら屋さん『はちまき』。学生時代に友人が天丼をおごってくれました。今思うと贅沢です。)

(『はちまき』にいらっしゃってたんですね。)

(こちらはモダンな『文房堂』。やはり『magnif』の並びにあります。)
magnif
東京都千代田区神田神保町1-17
(Rika)