
初老の男性が、紙袋を持って、電車に乗って来た。
紙袋の中には、古本らしきものが、沢山入っていて、片手には、メモを持っている。
袋の中から、本を取り出しては、メモと照らし合わせ、パラパラっと、ページをめくる。
何だか嬉しそう。
長い間働いた会社を、定年退職し、第2の人生を、趣味の読書で楽しむ。そんな感じかしら?と、勝手に想像し、勝手に憧れる。
私もおばあさんになったら、本屋さん巡りをして、のんびりと過ごしたい。
そんな私の密かな願いを、叶えられる街は、神田神保町だと思う。
学生時代、私は淡路町、夫は水道橋の学校に通っていた。
お互いに、当時は出逢っていないが、それぞれ神保町に思い出がある。
その思い出を辿る様に、年に数回、夫と神保町界隈を散歩する。
西日暮里から、千代田線に乗り、新御茶ノ水で下車する。明大通りから駿河台下の途中にあるカレーの店『エチオピア』は、散歩帰りに良く寄るお店。

(明大通りは、明治大学や日本大学など、モダンな建物が並んでいます。)

(明治大学を通り過ぎると、カレー屋さんが3軒並んでいます。真ん中がエチオピアです。)
駿河台下の『小諸そば』は、昔、『神戸屋』だった。学校帰りに友人と、パンを食べながらおしゃべりした事が、懐かしい。
『小諸そば』の隣にある、『利一団子店』で、お団子を買って、食べながら、ぶらぶらするのもいい。

(国産うるち米だけで作っているそうです。)
靖国通りを九段下方面へと古書店街を見て回るのも良し、1本向こうのすずらん通りを見て回るのも良し。

ちょっと頑張って、白山通りなんかも歩いてみると、かるたの専門店『奥野かるた店』に出逢える。ここで売られている、版画家『川上澄生』のトランプは、とっても素敵で、見ているだけでも楽しい。私の母は、高校生の時に、教師をしていた川上澄生に、英語を教わったそうだ。

(このトランプで、あなたもモボ&モガに!!)
この界隈は、夫の学び舎である、日本大学など学校が多くある為、学生の為の、安くて美味しい定食屋さんが沢山あり、『てんぷら定食のいもや』や、『天丼のいもや』の様な、メニューがそれ一本だけという、おもしろい店もある。
中古レコード店や、楽器店も多くあるので、音楽好きなら、お気に入りのCDを見つけたり、ギターを見て歩いたりしてもいいかも。
歩き疲れてお茶を飲むなら、すずらん通りの紅茶専門店『ティーハウス・タカノ』がおすすめ。スコーンにはクロテッドクリームとローズジャムをたっぷり塗って、私はジンジャーティーを、夫はキャンブリックティーを良く飲みます。


(地下に降りて下さい。美味しい紅茶が待ってます。)
元気が回復したら、地方出版社の、なかなか面白い本を揃えている『東京堂書店ふくろう店』を覗いてみる。

(入ってすぐ左に、私の好きなコーナーがあります。)

(お隣さんは、美術書が充実している、『ボヘミアンズ・ギルド』が、あります。)
古書店『キントト文庫』でびっくりする様な古い本を見て、『三省堂書店』や『書泉ブックマート』で、買い忘れた新刊が無いか、確認しましょう。


(ゲームブックになっています。買っちゃいました。)

(夫が中学生の頃に読んだという、この本も購入。)


(シールも付いてます。)



(書泉ブックマートの地下には、プロレスの本も充実しています。)
もし、お腹が空いていたら、はじめにお話しました、『エチオピア』でカレーを食べてみては、いかがですか?


(あなたは、辛さ何倍にしますか?)

(じゃがいもが付いてきます。)

(私は野菜カリーが好きです。)

(食べていくと、お皿の底には、「エチオピア」の文字が。)
<次回、【後編】は、今、神保町でお気に入りの、素敵なお店を紹介します。>
(Rika)