年齢をきかれるのが苦手だった。
歳をとるにつれ答えたくなくなって、曖昧に対応していた。その失礼な質問になんで本当のことを言う必要があるのか、くらいに思っていた。
歳を重ねる意味ってなんだろう。成熟する、今までわからなかったことがわかるようになる、自分の身の程を知る、豊かになる…などだろうか。それでも、やっぱり若いことがいいと思っていた。若いとそれだけでちやほやされる。歳をとると相手にされなくなり、仕事も礼儀も何もかもできてあたりまえ。若いころのように許されなくなる。そんな短絡的な思考で若さをうらやんでいた。
私のある友人は10歳以上若く見えるが、年齢をきかれるとはっきり答える。自分の本当の年齢をいってひくような人とはつきあいたくない、という。それをきいてはっとした。ほんとにそのとおりだ。自分を若く見せないといけないようなつきあいはしんどすぎる。勝手に、こういう自分じゃないと好かれないと思い込んでいただけなのだ。
今は私も躊躇なく実年齢を答えている。
