前回の記事で「小型RC機は速度が変わるだけで別の機体になる」という話を整理しましたが、その後、CWL(立方翼面荷重)というスケール則の存在を知りました。
ここで言う"スケール"というのは、機体を小さくしたときに、長さ・面積・重さがどんな割合で変わるか、という意味です。
CWL では、重さは三乗の割合で変わるという考え方を使う事で、スケールダウン等で行う場合の目安の重量が算出できます。
例えば、自分が所有している機体をスケールダウンするとき、「同じ飛びを得るには何グラムにすべきか?」「どの重量が適正なのか?」といった目安を、CWL を使うことで算出できます。
自分は昔から「小さくなればなるほど、反比例して軽くしないと同じ飛びにならない」
と感じていましたが、漠然とした中、もっと軽く、と追及してきました。
この"スケール"の考えを知り、算出結果を経験に照らし合わせたところ、同じ傾向の数値が算出できました。
小型機ほど相対的に重くなりやすく、結果的に必要な対気速度も上がってしまう、だからこそ具体的な目標設計値(重量)を算出できるCWLを知った時、"これは凄い"と嬉しくなりました。
小型機の性格が変わる理由は、慣性や空力、舵面比率といった動きの物理に加えて、
スケールの側の事情も関係しているようです。
自分はこれまで、小型機が速度で性格を変える理由を、慣性や空力の側から整理してきましたが、CWL という考え方を知ってみると、これまで感じてきた違和感の多くが、ひとつにつながった気がします。
CWL(Cubic Wing Loading) は航空工学で使われる正式な用語ではなく、2000年代頃から模型界隈で、小型機の挙動を説明するために、独自に発展してきた“応用版スケール則”のようです。
WCLと称する人達もいる様で、またニッチな世界でなかなか検索にヒットしません。
CWL = m / S^(3/2)
CWL:密度っぽい値(サイズに依存しない)
m:機体の重さ(質量)
S:翼面積(2次元の広さ)
S^(3/2):仮想体積(数学で作った体積スケール)
→翼面積 S を体積相当に変換した値
(面積 l^2 を 3/2 乗すると l^3 になり、体積スケールになる)
CWL:重さ ÷ 仮想体積 = 密度っぽい値
→耶スケールダウンや実機との比較が可能
参考論文
https://www.longdom.org/open-access-pdfs/effects-of-cubic-wing-loading-parameter-on-airplane-wing-sizing-and-parasitic-drag.pdf