もう終わった夏休み・・・なら、もし「終わらない夏休み」が、あったとしたら・・・・
終わらない夏休み
あーあ・・・・・明日で夏休み、終わりか・・・
「ねぇあんた、明日で学校だけど、準備しなくていいの?早くやりなさいよ」
お母さんがそう言ってくる。・・・わかったよ。やればいいんだろやれば!
俺はリュックの中に教科書をつめ、ため息をつきながらも歯磨きをし、そしてベッドに入った。
はぁ・・・宿題もたまっているしなぁ・・・・せめて、もう一日だけ、夏休みがあれば・・・・
ああ!!神様、あと一日だけ、夏休みを!
そんな無駄な願い事をしながら、俺は眠りへと落ちた。
「ちょっと、起きなさいよ!もう朝よ?」
お母さんの声がした。
「わかったよ・・・・はぁ、学校か・・・・」
「何言ってるの?」
お母さんが、不思議そうに聞く。は?そっちこそ何言ってんの?
「何って・・・今日、学校だろ?」
「ばかね。学校は明日よ?」
・・・・え?
ばかな。今日は八月二十六にちなはず・・・
デジタルカレンダーを見ると、今日は二十六にちだった。やったぞ!
「あんた、大丈夫?寝ぼけてるの?」
心配そうなお母さんをよそに、俺は一人、喜びにひたっていた。
何がおこったのかはわからないけど、きっと神様が俺の願いを聞いてくださったんだ!!ありがとう!
そして俺は、残りの宿題を朝のうちに仕上げ、昼は友達とめいいっぱい遊んだ。
あっというまの夜。しかし俺は、まだ喜びの余韻に浸っていた。でも、明日は学校。俺は早く床についた。
目覚めると、今度こそ学校だな、と思いながら何気なくカレンダーを見ると、二十五日だった。
俺はまた喜びながらも、ほっぺをつねり、夢かどうかを確かめた。痛かった。
宿題は、すでにやられていた。一日戻ったとはいえ、宿題は戻らなかったようだ。ま、ラッキーだけど。
昼、たくさん遊んだあと、夜がきて、俺は眠る。
翌日、二十五日。もう十分だと思った。俺は学校が恋しくなってきた。
翌日、二十五日。おかしい。もういいのに。宿題も終わり、テレビゲームもクリアした俺は、することがなくなってきた。
翌日・・・・二十五日。なんで?どうして?このままだと俺、学校にもいけないばかりか、大人にもなれない・・・・
思い切って、ばあちゃんの家に泊まった。それならどうだろう?
翌日、やっぱり二十五日。でも、俺は自宅にいた。おばあちゃんの家にいたはずなのに。
翌日も・・・その翌日も・・・・二十五日。俺はもう、明日はこない、また今日が来ると確信していた。
「明日の学校、いやだなぁ・・・・・もっと夏休み、増えないかな?」
友達がそう言う。ちがうんだよ。また明日も、今日が来るんだ・・・・
翌日、二十五日。にじゅうごにち。ニジュウゴニチ・・・・・・・
「誰か、助けてくれーっ!!」
そう叫んだところで意味がない。そしてまた、明日も・・・・・・