私は、以前から夫に言われていました。もし、自分が先に逝ったら葬式はしない。私一人で見送って欲しいと。

彼は、元々世俗的な事が嫌いでした。ほぼ不義理をして生きてきました。彼なりの考えがあってのこと。

私は、悩みました。彼の身内はみんな北海道とか、東北でそれぞれ持病を抱えている状況でした。

お兄さんだけが千葉にいたので、お兄さんだけに知らせ、あとは一切終わってから知らせました。

私の身体は、すでに限界を超えていました。漢方薬の先生にこれ以上は無理だから、病院に行ってと

言われてしまいました。私が病院に行きたくなかったのは、喘息の発作で行った時、点滴を打って

さらに悪くなったので、恐怖心がありました。でもそれもどうでもいい。一層の事、死んでも

いいかもしれないとまで思いました。でも、夫はいつも私に、「行き抜け!」そう言っていたのです。

私は、どうせダメなら、兄弟の近くの病院に行こうと考え、妹の住んでいる三重の

病院に入院しました。これまでの話をしたら、アスピリン喘息と言われました。

点滴の中に入っている保存料に反応したのでしょうと言われました。

私は入院しました。診断は風邪ではなく、肺炎でした。

亡くなってしばらくした時です。夢の中に夫が出てきました。

アーティストのプロデュースをしていました。とても楽しそうに生き生きしていました。

私の手を握って、ニコニコしていました。いなくなったり、またそばに来たり、

寂しい想いをさせてごめんと言ってくれました。私はとても、幸せな気持ちで、一杯でした。

目が覚めたら、手のぬくもりを感じました。そして、号泣しました。

ではこの続きはまた明日。読んでくれて有難うございます。