以下、mixiのタラリさんの日記より転記。
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『SPAでアベノミクス成功していると書いているやつがいる』
「国民の所得は増えていない」のウソ――“反アベノミクス”に反論
という記事を見かけた。
主旨は「2014年度は賃金が-0.4%の下落したというが、実は国民の所得総額は増えている。したがってアベノミクスは成功している」というものだ。
もう少し詳しく紹介すると、
「2014年度は新たに雇用者数が100万人増加した。新規雇用者の給与が低いのは当然であり、アベノミクスが成功したかどうかは平均賃金の動向で判断してはならない。また平均賃金はボーナス、残業手当を含まないところの「所定内給与」での計算だが、より重要なのはそれらを含む「現金給与」であり、その総額は前年度比0.5%増加している。ペアと新規雇用者の給与が発生して国民の所得は増えており、アベノミクスは成功している」
政府の発表とも違う意見なので真面目に検証してみた。
参照 世界の経済・統計 情報サイト
就業者数の統計を確認すると2014年は2013年に比して30万人しか増えていない。
正規雇用者数 非正規雇用者数 雇用者総数 非正規雇用者比率
2013年 3,257 1,850 5,107 万人 36.2%
2014年 3,190 1,947 5,137 万人 37.9%
新規雇用者100万人というのはどうやら「非正規雇用97万人増」のことを言っているらしい。これは間違いで非正規雇用97万人のうち67万人近くが正規雇用から非正規雇用への転換だ(退職者と新規の正規採用があるので実数は不明)。雇用者数の実増は30万人である。ベアはあったのは事実で給与が増えた層はいる。しかし、正規雇用から非正規雇用に転換して給与が低下したひとたちも多い。そのひとたちの給与の低下率は一部の層のペア率よりぐんと大きいはずだ。
次回は名目賃金ではなく実質賃金で自説を展開するそうなので引き続きみてやろう。
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