【転記】尖閣諸島は誰のもの?② | 矯正知力〇.六

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メモ的ブログ

以下、mixiの猫王さんの日記より転記。

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『尖閣諸島は誰のもの? 猫にでも分かるように社会科学的に解説しますYO!』

似非右翼とか、愛国主義者を自称するただの排外主義者とか
似非リベラル、ブサヨなどの
まともな知識もなく主観だけ喚いている連中は置いといてだ
社会科学の観点から、冷静にこの問題を見ていこうじゃないか!

今回は、日本のものだという主張ついて反論する
なぜなら、その方がこの問題が分かりやすくなるから


その前に!
全くもってくだらない騒動だ
両国政府は、国内政治の不満を外に逸らすことに領土問題を利用してきたし
後は、両国のアホな似非右翼、愛国主義者を僭称する痴れ者が騒いでるだけ


では、本題!

国際法学者で、領土問題ではおなじみの
太壽堂鼎(故人)の、『領土帰属の国際法』によれば

201項
「日本政府の主張は、無地主に対する先占の要件を満たして取得したことにある」

これに対して中国は、歴史的根拠をもって、自国領だと主張していると
記されているが
その日本側の根拠である「先占」について
解説していく


■はじめに

◇結論から先に

・先占の要件を満たしていないので、日本の領土とはいえない
・かといって、中国の領土だというわけでもない
・どっちの領土か、決定的な根拠なく、未だ係争地だと言える


◇私の態度(※1)


■日本による主張 ~1895年の尖閣諸島の編入(※2、先占)~

外務省による、「尖閣諸島の領有権についての基本見解」によれば

「尖閣諸島は、1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により
再三にわたり現地調査を行ない、
単にこれが無人島であるのみならず、
清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、
1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって
正式にわが国の領土に編入することとしたものです。」

と、ある
国内の、国際法学者の見解も、政党など
日本の領土の正当性を主張する者たちの根拠がコレだ


◇これを整理すると

1985年に、日本が無地主である尖閣諸島を
わが国領土に編入した
国際法の概念でいうと、これは「先占」にあたる


■反論 ~先占の要件なんて満たしていない~

◇1895年とはどういう年か?

この年の三月に、日清戦争が終結する
日本が先占したのは、同年の一月

きな臭くなってきましたね(笑)


◆係争地であることは、当時の日本政府も認識していた

◇国標を建てることを断念

1895年の編入に先立って
日本は、尖閣諸島を日本に領土とすべく
国標を尖閣諸島に建ようとし
そのための調査を行った

このとき、無人島だし
さっさと日本のものにしちゃおうよっとなったのだが

沖縄県令が、山縣(有朋)内務卿に上申し、懸念を表明した
(※3、県令の上申書)

これをダイジェストにいうと

この島は、清の領土かも知んないから
それはマズいんじゃないの?


◇清国の報道(※4)

1885年9月6日の『申報』「台島警信」と題する記事で
これまたダイジェストにいうと

日本が中国固有の領土を占拠しようとしているよ!

と、日本の台湾東北辺の海島での動きに警戒を呼びかけていた


◇国標についての、日本政府の決断

最終的に、山縣内務卿と井上(馨)外務卿が話あって
国標を建てることを、断念する

その中で、井上外務卿はこのように言っている
(※5、井上外務卿宛内務卿書簡にたいする外務卿の返答)

尖閣諸島は、帰属未定かも知んないけど
日清の両国が、よ~く知っている島だし
清がその島に関心がないならいざしらず
清の新聞なども、自国政府の注意を促しているYO!
こりゃまずいっしょ!
調査したことも、内緒にしとこうね
調査したことすら、官報に載せてもダメだし
新聞に報道されてもダメだYO!


こんなやり取りがあって
国標を建てることを断念したんだよね

あ、国標を建てることの意味は
「ココは日本の領土ですよ」と
まあ、表明する行為だよね


◇おまけ

尖閣諸島に関する日本の文書は、たいていが秘密文書なんだな
この点からも、胡散臭さが分かるよね

秘密にしてたんだから
後ろ暗い行為だと分かってたんでしょ?

という問いに対する日本側の反論は

だって、日本は清の領土だと認めてないし
清が日本を疑ってるから!

なんて、何言ってんのか分かんないことを言ってる


◆ここまでのまとめ

◇尖閣諸島は、日中の係争地だった

少なくとも、尖閣諸島は、日中係争地であるという認識が
当時の日本政府にあったということだ

ここで、オカルト本の意見も紹介しておこう

『沖縄を狙う中国の野心(サブタイトル 日本の海が侵される)』

タイトルからして、オカルト臭がぷんぷんするんだが
私は、こういう本も読んで参考にしますよ

この本の、87項にもこう書いてある

「明治政府が国標建てをためらったのは、尖閣諸島が
日清間の係争の地であることを
少なからず意識していたにほかならない」


◇要は、日本の「先占した」という根拠が覆ったということ

尖閣諸島は、中国側が、自国の領土だと思っていることを
日本側は、認識していたわけだ

と、い・う・こ・と・は!

先占なんて、通るわけないだろっ!


■日本への編入の仕方

1895年1月14日:日本政府が尖閣諸島の沖縄県への編入を非公開の閣議で決定し、
正式に日本領とした。
然し、此の決定は尖閣諸島を今まで領土と主張した国が無い事から
周辺国には特に伝えられ無かった。

↑これどっから引用したか忘れた。ゴメンちゃい
外務省だったかな~?
まあ、とにかくこれが日本の主張だから
出典は重要な問題じゃないよね
これを否定する、日本領土論者はいないっしょ?


確かに、国際法では
相手に告げる必要がない

戦争中に、奪ったんじゃないのという意見に対して
日本の領土だと思っている人が
これをもって反論する


戦争中に、相手国と係争の地であることを自覚している土地を
ひっそりと、相手に告げることなく
官報で表明しただけだよ


「官報で表明しただけ」
というのは、竹島と混同しているかも知れない
1950年になって、はじめて公表したという話がある
未確認!


「二十一か条の要求」という、苛烈な日本の要求を
清が飲まなきゃいけないくらい、戦争で負けて
自国の領土に攻め込まれて、どんぱちやっている中で
秘密閣議でひっそり編入したことを表明して

それを国際法の形式的解釈をもってきて
もし例え、本当にその法解釈がまかり通ったとしても
いったい、それのどこに道理があるというんだ?

先占は平和的になされなきゃいけないというが
これのどこが平和的なんだ?www

先に紹介した、清の報道をみても
ここを取られるんじゃないの?と、警戒を呼びかけている


わざわざ、世界に向けて領土編入を表明する必要を
国際法は定めないけど
そうしなくても良いというけど
それは、通常の、本当の無地主に対してであって
係争中の土地の、戦時下で、通用する理屈だとまで
国際法は定めていない
(※6)


◆でーもー、実行支配したのは日本ですぅ!

だから、実行支配っつってもよ
ちゃんと先占が成り立たないと、それは実行支配にならないんだYO!

今、日本と韓国の間で係争中の竹島
日本の右派の中にも、韓国が実行支配している
それを許した日本の政治家、官僚は怠慢だ!
なんて言ってる人もいるけど

係争地なんだから、実効支配にあたらない!

これまでの私の解説と、(※6)をもう一度、参照してねん

尖閣諸島も竹島も
いくら日本や韓国が、巡視船を常駐させようが
灯台とか建造物を建てようがよ
実効支配に当たらない

尖閣諸島は、日清戦争で日本が清を負かしてるとき
ひっそりと、領土に編入し
その後、清は欧米列強や日本に、どんどん侵食され
国内が混乱している時期に
日本人が入植して、
アホウドリちゃんのの羽毛を採ったり、海鳥の剥製を製作したり
そして鰹節の製造なんかをしたわけだ

これが実行支配として認められるなら
武力で奪った土地だろうがなんだろうが
何にでも、実効支配が通用することになるわな


日本の領有は、「主権の継続的で平和的な発現」という
「先占」の要件に十分に合致しており、
国際法上も正当なものです

なんて主張もあるけれど・・・
これまで説明した通り、「平和的な発現」じゃないよね


■国際法についての批判

国際法学者の、国内の第一人者であった太寿堂鼎(タイジュドウカナエ、故人)によれば

>主として、近世初頭における地理上の大発見以来、
>ヨーロッパの列強による植民地獲得競争の法的基準として作用した。
>植民地分割の完了とともに歴史的役割を終えたといえるが、
>それだけに、第三世界の諸国のなかにはこの規則に対する批判がある。

要は、侵略国家が
合法的な土地の取得を装っていたというわけだ
そのための手段として、国際法が利用されたということ

この辺りの見解は
どの国際法学者も変わらないところだと思うYO!


しかし、上の引用に続く文章は

>しかし今日でも帰属未定地の取得や、
>領土紛争の対象地域に対する過去の先占の効力判定に、適
>用される余地がある。

こうある
この人は、先にもいったけど
国際法の領土問題に関しては第一人者で
この人の著作は、それを学ぶ者にとっては必読となっている

この先生が、国際法は強国の方便であることは見抜きつつ
日本の領土問題になると
積極的に、国際法を用いて
日本優位を語る

オカシイネ!


◇先占という概念のおかしさ

国際法のいう無地主とは
人が住んでいても、そう言われることがある
西洋式の、国家の形式を整えていなければ
そこに代々暮らす先住民がいようとも
それは、「無地主」なのだ

そこに軍隊を送り込んで
住民を暴力で従えて
そこを、自国に編入しても

誰のものでもない無地主(※7)に、他国との係争もなく
平和的に、先占したことになる

お笑い草だよ

こんなものを、
アジア的な、牧歌的な領有感覚しかないところに
都合よく持ち出して
「国際法に適っているんです」
「日本の領土で間違いないのです」

お笑い草だよw


今では、その土地で行われている労働を根拠に
原住民の権利も、扱われるようになった

でも、だからといって土地を返すわけでなく
お金や、居住区なんかを定めて
実際は後から来た大国が事実上の支配をしているよね


■さいごに

日本の「先占」は、屁理屈だYO!

そもそも係争地だという認識があったんだから
先占の要件を満たしていないYO!

民間、似非右翼ならいざしらず
国際法学者(一部)も、マスゴミもいろんな政党も
ちょっとオツムが弱いですね

誰かが言ってることを、鵜呑みしているだけで
自分でお調べにならないんですね

それじゃ~ネトウヨさんと
なんら変りないですYO!

日本は歴史問題になると
毎度のごとく
史料の都合の良い部分だけを切り取って
さも、「史料でもこうなってます」なんて
インチキをかますわけだ

今回でいえば、国際法の解釈もそう


■おまけで、歴史にもちょっと触れる

◇日本みずから、歴史的領有を否定している件

尖閣諸島の編入の前年にあたる1894年12月5日
自国領にすべく開かれる閣議において提出された文書に
以下のように記載されていた
(日本の公文書ね)

(一)明治十八年当時と今日とでは大いに事情が異なっていること
(二)海軍省水路部部員の口陳によると、魚釣久場の二島は別にこれまでいずれの領土とも定まっていないようであること
(三)地形上かみても、当然沖縄群島の一部と認められること、などをあげていた。


(二)に注目!
「~二島は別にこれまでいずれの領土とも定まっていないよう~」

こういう認識が、日本にあったんだな

これをもって、日本の歴史的領有ということを
全否定は出来ないけどね
少なくとも、日本には自国領だという認識が
薄かったということだけは言えるね


◇国際法学者の見解

太壽堂鼎 『領土帰属の国際法』202項

歴史的根拠に関する限り、尖閣を中国領であったとする議論に対し、
無地主であったと反論する琉球=日本側は受身に廻らざるえおえず、
立場が弱いことは否めない。


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※1、私の態度

いつものごとく、主観を排除して客観的事実のみを扱い
わざわざ断るまでもないけど
最初から結論を決めつけてかかるなど、幼稚なことはしない

だけど今回は、歴史史料を直に目にしていないので
史料を紹介する場合は
歴史学者の記述からの孫引きとする

学説や、法などの概念の解釈についても
専門の学者の述べているもの「のみ」を扱う


一部、例外がある

毎度そうだけど、今回のような問題は
歪んだ愛国心を持つものが、大きな声で騒いでいる

その彼らの態度を、根拠もないし非科学的だといって
取り合わないことも可能だが
(歴史学なんかでは、同じステージに上がってこないから
相手にもされてないよねw)

このブログは、学術の徒を相手にしているわけでなく
一般の人を対象としているので
そういう人が、影響を受けやすい
ネットの世論などにも着目する必要があり
オカルト本も、参照し
そこからも、引用する



※2、先占

先占を分かりやすくいうと
誰の領土でもない土地を
平和的に取得し、平和的に支配を続けたということだ

もちろん、領有をめぐる係争地には
お互いが領有権を主張していたり
領有意識があるから
有効な概念じゃない



※3、沖縄県令の上申書

 第三百十五号
     久米赤島外二島取調の儀に付上申
 本県と清国福州間に散在せる無人島取調の儀に付、先般、在京森本本県大書記官へ御内命相成候趣に依り、取調べ致し候処、概略別紙の通りこれ有り候。抑モ久米赤島、久場島及び魚釣島は、古来本県に於て称する所の名にして、しかも本県所轄の久米、宮古、八重山等の群島に接近したる無人の島嶼に付き、沖縄県下に属せらるるも、敢て故障これ有る間敷と存ぜられ候へども、過日御届け及び候大東島(本県と小笠原島の間にあり)とは地勢相違し、中山傳信録に記載せる釣魚台、黄尾嶼、赤尾嶼と同一なるものにこれ無きやの疑なき能はず。

 果して同一なるときは、既に清国も旧中山王を冊封する使船の詳悉せるのみならず、それぞれ名称をも付し、琉球航海の目標と為せしこと明らかなり。依て今回の大東島同様、踏査直ちに国標取建て候も如何と懸念仕り候間、来る十月中旬、両先島(宮古・八重山)へ向け出帆の雇ひ汽船出雲丸の帰便を以て、取り敢へず実地踏査、御届けに及ぶべく候条、国標取建等の儀、なほ御指揮を請けたく、此段兼て申上候也

  明治十八年九月二十二日
           沖縄県令 西村捨三
   内務卿伯爵 山県有朋殿



※4、清国の報道

1885年9月6日の『申報』「台島警信」と題する記事は

「謂台湾東北辺之海島、近有日本人懸日旗於其上、大有占踞之勢、
未悉是何意見、姑録之、以俟後聞」

と日本の台湾東北辺の海島での動きに警戒を呼びかけていた。



※5、山縣内務卿からの井上外務卿宛書簡にたいする、井上外務卿の山縣に送った返答

十月廿一日発遣
 親展第三十八号
            外務卿伯爵 井上 馨
  内務卿伯爵 山県有朋殿

 沖縄県と清国福州との間に散在せる無人島、久米赤島外二島、沖縄県に於て実地踏査の上国標建設の儀、本月九日付甲第八十三号を以て御協議の趣、熟考致し候処、右島嶼の儀は清国国境にも接近致候。さきに踏査を遂げ候大東島に比すれば、周回も小さき趣に相見へ、殊に清国には其島名を附しこれ有り候に就ては、近時、清国新聞紙等にも、我政府に於て台湾近傍清国所属の島嶼を占拠せし等の風説を掲載し、我国に対して猜疑を抱き、しきりに清政府の注意を促がし候ものこれ有る際に付、此際にわかに公然国標を建設する等の処置これ有り候ては清国の疑惑を招き候間、さしむき実地を踏査せしめ、港湾の形状并に土地物産開拓見込の有無を詳細報告せしむるのみに止め、国標を建て開拓等に着手するは、他日の機会に譲り候方然るべしと存じ候。

 且つさきに踏査せし大東島の事并に今回踏査の事とも、官報并に新聞紙に掲載相成らざる方、然るべしと存じ候間、それぞれ御注意相成り置き候様致したく候。

 右回答かたがた拙官意見申進ぜ候也。



※6 国際法上の、先占や領土取得の宣言にまつわる解説


『世界の領土・境界線紛争と国際裁判』
(サブタイトル:民族国家の割拠から世界連邦へ向かって)
金子利喜男(札幌大学教授)

頁254
(マンキエ・エクレオ諸島事件の判例にについて述べている)
この判例で重要な点は、実効的占有を重視したことである。
しかし、それにしても、
事実上の支配が、その地域が当然その支配国の領土であることを
意味するものでないことにも注意しなければならない。
たとえば、占領は、占領地域が当然その占領国の領土になることを意味しない。
紛争中に実力行使があるばあいは、決定的期日の原則が適用される余地がある



※7、無地主

国際法上の無地主だと、日本側は主張するけれど
それは、このときの調査で、無人島だったということを根拠に言っている

だけど、例え無人島であれ、ある国がその島を自国領として認識しているのなら
無地主とはならない


前出の、太壽堂鼎先生にまた登場してもらいましょう

『領土帰属の国際法』202項

歴史的根拠に関する限り、尖閣を中国領であったとする議論に対し、
無地主であったと反論する琉球=日本側は受身に廻らざるえおえず、
立場が弱いことは否めない。


ここで太壽堂は、無地主だと主張するのに
近代的国際法の見地から
実行的に支配したか否かをもって
無地主とみなそうよと、そういう論調だけど

でーもー!
中国側は、日本の領土化の動きに批判的な報道をしているからね!
日本側も、係争地だとの認識があったわけだから
無地主は通らないね


これを無地主だと主張して
先占というのは
「征服」、「占領」をごまかすための方便だよね


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◆おまけ

『尖閣諸島は未だに米国領』

このニュースは全国紙には載ってないですね。
掲載されていたのは琉球新報だけでしょうか?


尖閣射爆撃場、米軍30年余不使用 政府「必要」と認識
                   2010年10月23日

 【東京】政府は22日、尖閣諸島に設定されている米軍射爆撃場について、1978年6月以降、30年以上にわたり米軍から使用通告がないことを明らかにした。その上で「米側から返還の意向は示されておらず、引き続き米軍の使用に供することが必要な施設および区域だと認識している」とする答弁書を閣議決定した。
 照屋寛徳氏(社民)の質問主意書への答弁
 照屋氏は「日本政府は、沖縄の基地負担軽減をいいながら、実際、使用していない射爆撃場について米側に返還要求をしていないのはおかしい。軍用地料も支払い続けたままだ」と指摘し、政府の対応に疑問を呈した。
 日米地位協定では、「米軍が使用する施設および区域は、協定の目的のため必要でなくなったときは、いつでも、日本国に返還しなければならない」とされている。
 日米両政府は72年5月15日の日米合同委員会で、尖閣諸島のうち、久場島(民間人所有)と大正島(国所有)を、それぞれ「黄尾嶼射爆撃場」「赤尾嶼射爆撃場」とし、米軍提供施設として合意している。



「施政権をアメリカに移譲」なんていうけれど
主権原理を考えると
アメリカの沖縄と尖閣諸島などの支配は
「征服」しかないんですよね

敗戦国の領土取得は「征服」
戦勝国のは「施政権の移譲」
なんて矛盾があるところが
国際法のインチキぶりが現れています


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◆おまけ ~その3~

国家や国民って何?
【転記】+「国民」や「国民主権の原理」ついての原理的解説 社会とは何か+

国家の範囲の客観的根拠となるのは
「労働」しかない

世界中が、領土問題に関しては
なぜか社会科学を無視する
「労働」という客観的根拠を排して
領有権の正当性はありえないんだな


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【転記】国益なんて幻想にすぎない
【転記】中国が攻めてくるなんて、どんな都市伝説?
【転記】尖閣諸島は誰のもの?①


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>中国海軍の制海権目標の第一列島線に宮古島まで。
>第二列島線には日本丸ごと入ってるというだけで。

これも日本のマスゴミが報道しているだけで
どこまで本当か分からないな~

実際に、宮古島を領土にすることは不可能ですし

軍隊って、仮想の話で
「もし戦争になったら」ってことで
戦略や戦術の研究しますよね

中国が、アメリカと戦争になったら
そこを防衛ラインに考えている
そういう話はあるけど

それを、日本のマズゴミや似非右翼が
大騒ぎして、そこまで中国の領土にしようとしている
なんて、脳内変換をしているんだと思いますよ

日記でも解説したように
中国政府って、領土問題ではマナー良かったですからね


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>真に道理に即した方法、論理でみた場合の結論はどうなるのでしょうか?

決定的な領有に関する根拠が、どちらの国にもなくて
「分からない」というしかありません

結局は、前にもどこかに書きましたけど
社会の形態が今より発展して
共同体構想か、それに近しいカタチに向かって進むでしょう

ましてや、ご覧になっていただいていると思いますが
【転記】国益なんて幻想にすぎないですから
国境という概念の持つ意味が
どんどん弱まる中で
どちらの領土かという問題も
意味を持たなくなり
自然消滅のようになってしまうのではないかと
予測しております

尖閣諸島はなぜ揉めるかというと
地下資源があるからですが
50年も前ならいざしらず
今は、グローバル経済の時代ですから
技術開発も含めた、そこから得られる利益は
出資資本に応じて分配されますので
どこかの領土になったからとって
その国が、丸儲けするわけじゃない
です

むしろ、こういう市場の原理に基づいて
経済列強は、世界中の国々の市場開放を求め
他国の利益を、自分のものにしてきた
のです

それは、尖閣諸島も同じで
どの国の領土になろうが
力の強いものが、その利益を得る
のです

そこでの利益が原因でもめているわけですが
国益という幻想を語るのは問題外なので
両国の、右翼的な、民族主義的な精神が
譲りたくないという
泥試合をしているんじゃないですかね


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