さて、フレディを語る上で、彼の宗教観を無視できないと、前回書きましたが...

その彼の宗教である、ゾロアスター教とは「なんぞや?」ということで、ウィキペディアで調べてみました。

ゾロアスター教は、善と悪の二元論を特徴とするが、善の勝利と優位が確定されている宗教である。ゾロアスター教の中では、アムシャ・スプンタなど多くの神々が登場する。開祖はザラスシュトラ(ゾロアスター、ツァラトゥストラ)である。その根本教典より、アヴェスターの宗教であるともいえ、イラン古代の宗教的伝統の上に立って、ザラスシュトラが合理化したものと考えられる。

この宗教、「善と悪の二元論」を特徴とするということは、「白と黒」の世界観そのものでしょう。

よって、彼の表現手段にゾロアスター教が深く影響していることが窺えます。

で、実は...ゾロアスターをドイツ語読みすると「ツァラトゥストラ」というんです。
どっかで聞いたことがありますよね?
リヒャルト・シュトラウス作「ツァラトゥストラはかく語りき」
そう、あの2001年宇宙の旅のテーマ曲にもなったあの作品です。

でですよ、ここからが興味深い。

フレディは「ボヘミアン・ラプソディー」という作品を生み出すんですが、あの曲の中間部のオペラパートをシュトラウスの作品からパクっている節があるんです。

以前、「まるごとクイーン」という番組でオペラ歌手の錦織健さんと対談した際、シュトラウスの作品で「ナクソス島のアリアドネ」という歌曲があって、その中間部にボヘミアンのオペラパートにそっくりな展開があり、歌詞にもスカラムーシュという道化師が出てくるそうなんです。
フレディが存命してない今となっては、事実として確認することができませんが、明らかにその可能性があると思うんです。

つまり、ゾロアスター⇒ツァラトゥストラ⇒リヒャルト・シュトラウス⇒ナクソス島のアリアドネ⇒ボヘミアン・ラプソディー
この一貫性が見て取れます。

これって、単なる偶然ではないでしょう。
明らかに自分の信仰宗教を意識してる。

彼が白と黒にこだわったのも、宗教的背景が根本にある。

つまり、彼の宗教観を抜きにして彼の作品は語れないということでしょう。

では、他のメンバーはフレディの宗教観をどう思っていたのか?
他のメンバーは、一神教であるキリスト教徒なわけですから、日本人が考えるほど「別に何の宗教を信仰していてもいいんじゃない?」的な発想では了解しないはずです。

次回は、そこを掘り下げて見たいと思います。

どうも、ヒントはイギリスという国にあるようなんですが...