研究心、そして大道楽 | Absolute Gem

研究心、そして大道楽

この兄弟はいずれも独身主義だったが、それぞれ晩婚ながら妻を娶った。

好古は少佐のとき、35歳で、真之はやはり少佐のとき36歳である。
両人とも結婚観はひどく素朴で、結婚して家庭をつくることは男児の志を弱らせるものだというふしぎな信念をもっており・・・

好古はつねづね、
「若い者の敵は家庭である。家庭を持てば研究心が衰える」

真之も、結婚当時、
「自分は、海軍を一生の大道楽とおもっている。・・・
これはただ、右の一生の大道楽の中途におけるほんのうさ晴らしである」

坂の上の雲 司馬遼太郎