真夜中の喧噪 | 酒の友は我が友也

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酒好きで女好きとの評判な筆者が、意外と適当じゃないことを綴るブログ。
きっと何か発見がある。たぶん、本を買うより安上がり。
合い言葉は、『愛だろ?愛』

昨夜の話。

“BONES season3”の最終話に後ろ髪を引かれながら、
時間も時間だし、そろそろ寝ようと寝床へ潜り込んだ。
徐々に生活音が消え、静寂が空間を支配する。
“はずだった”

隣の部屋から男の話し声が聞こえてくる。
最初は小さな声だったが、少しずつ声に熱を帯びてきた。
どうやら口論している模様だ。
電話越しなのか…。
それとも…。

「そんな時もあるだろう」
意に介さず寝ることにしたが、
とうとう怒鳴り声にまで発展してきた。
「流石に眠れん」
目が覚める。

その瞬間、女の泣き声が木霊する。
「おいおい…痴話喧嘩かよ」
時計を見ると1時55分だ。
「参るな…」

男が女の名前を叫び出す。
「大丈夫か」とも言っていたような気がするが、
とにかく名前を連呼していた。
鬼気迫るものがあった。

しかし、怒鳴っておいて、「大丈夫か」とか意味が解らない。
そして、もっと意味の解らないことが起こる。

程なくして、何故か救急車のサイレンが聞こえてきたのだ。
「いやいや、まさかな…しかし、タイミング的には…」
マンションの近くでサイレンが鳴りやんだ。
どうやら、そのまさかのようだ。

部屋の外で、バタバタと動き回る足音。響く男の声。
やはり、救急車はここへ向かっていたのか。

女が救急車で運ばれたのかどうか、
男が付き添ったのかどうかも定かではない。
だが、変わらず、隣の部屋には人の気配がしていた。
それは確かだ。

「二人じゃないはてなマーク
数分後、ようやく普段どおりの静寂が戻ってきた。
少しばかりの疑問を残して…。