忙しさに負けて、下書きのまま更新出来ていませんでしたアセアセ



12月に開催された千里メディカルラリー

それぞれのステーションのシナリオからお勉強しています。

シナリオステーション(ST)は全部で8ステージ。


どちらかと言えば、自分用メモです。


わかりにくい点が多いですが、ご了承下さいにっこり



前回のST⑤はコチラから

下矢印



ST6概要
















妻から救急隊への情報


55歳男性
久土 忠
胆石で1カ月間に〝千里総合病院〟入院歴あり
花粉症、カニアレルギー

開始5分後or ER搬入後に話す情報
先程近くの歯科クリニックで治療した
治療後気分不良があり車の中で休んでいたら痙攣を起こして反応が無くなった
すぐに歯科クリニックに助けを求め、CPRしてくれたのはその歯科クリニックの歯科衛生士
「麻酔が効いてきたぐらいから徐々に気分が悪くなってきた」と夫が話していた




バイスタンダーから救急隊への情報


スーパー横の店員歯科クリニックの歯科衛生士
助けを呼ぶ声が聞こえたのでAEDを持参してCPR施行した
除細動は1回施行して体動あり胸骨圧迫を中心したところに救急車が到着した
病院には行けない




 救急隊(救急隊追加要員)


基本は機関員(救急車の運転手)

搬送の話になったら

「隣の千里総合病院へはストレッチャーで移動した方が早いですよ」とストレッチャー移動を隊長へ進言する

それでも「救急車で!」と言われたら指示に従う





  ERスタッフ(ERスタッフ追加要員)


千里総合病院のER師長

ICUからの異動で師長になったため、ERには慣れていない

言われたことは無難にこなせるスキルは持っている

物品・薬品に関しては一通り準備できるが、麻薬等はERには置いていない





 シナリオ


55歳男性

頭痛と嘔気を訴えたのちレベル低下したため救急要請(脳卒中疑い)

救急隊到着時にCPA判明

初期波形VF

AED除細動1回施行にて心拍再開し搬送


来院後、心室性不整脈が頻発し、再度、痙攣、心停止

1回の除細動でROSC

家族より歯科治療後の気分不良を聴取してリドカイン中毒に気づくかどうか

脂肪乳剤使用まではROSC後も15秒で再度VFになる


抗不整脈薬としてリドカインを投与するとPEAになり、以後最後までROSCしない





救急隊2名とER担当4名(医師2名、看護師2名)に分かれて行う


救急隊2名に追加要員なスタッフ救急隊員1名合流



救急隊

スーパー(歯科クリニックの隣)の駐車場で頭痛と嘔気を訴え、その後痙攣を起こしたとのことで妻より救急要請

スーパー横の歯科クリニックのスタッフによりAEDが使用された直後に接触

ROSCしたことを確認し、搬送開始

スーパーに隣接して〇〇総合病院がある


スタッフ救急隊

「隣の病院まで段差なくストレッチャーで行けます」


歯科クリニックの歯科衛生士

情報を話してくれる


ずっと携帯で話中(子供達に連絡)

「すぐに行くので早く運んで」と言い張る


搬送開始後、病院へのバイタル等の報告(ファーストコールorセカンドコール後)


病院到着(部屋の中へ)


ERのベッドに移動した所で再度痙攣(VF)


除細動1回でROSCするが、脂肪乳剤使用

(投与量は「最初の10分間で500ml」「1.5mg/kgボーラス投与」等)まではROSC後も15秒で再度ROSCする


抗不整脈薬としてリドカインを投与するとPEAになり、以後最後までROSCしない



妻からの情報 (病院到着後、聴取可能となる)
歯科治療中に、頭痛・嘔気が出現したと患者が言っていた
治療後に駐車場で休ませたところ、痙攣を起こしたちめ119番通報した
既往症:心不全
歯科受診までは特に体調不良は言っていなかった


スタッフ
妻:病院には来ている(病着前は重要な情報聴取は出来ない)
歯科クリニックスタッフ:隣のスーパーの駐車場から呼ばれてAEDを持って駆けつけた
傷病者が歯科治療後ということについては把握できていない



 具体的な採点基準



救急隊活動

A 確認

B 確認

C 確認

D 確認

事前にERへの情報伝達

・CPAの確認

・気道開通

・SpO2

・O2投与

・呼吸回数

・血圧

・心拍数

・GCS orJCS

・瞳孔所見

・疑い病名の連絡

ER到着時間

・3分以内

・4分以内

・5分以内

・5分オーバー



心停止活動

反応を確認

呼吸を確認(5秒以上)

頚動脈触知(5秒以上、10秒以内)

除細動を支持

安全確認

胸骨圧迫の深さ(5〜6cm)

胸骨圧迫の速さ(100〜120回)

リコイル

アドレナリン投与(医師が指示)

気管挿管の確認

鑑別診断


脂肪乳剤投与

脂肪乳剤流速適切指示にてROSC

(「1.5mg/kgボーラス投与」など具体的な指示)



チーム力

リーダーシップ(医師)

チームワーク

・全員が一丸

・普通

・バラバラ



接遇

家族(妻)への説明

・心停止

・現状

・見込み

・搬送について

・平易な説明


妻への接遇

・excellent

・good

・normal


歯科クリニックスタッフへの対応

・excellent

・good

・normal




ポイント

情報の聞き取り

先程近くの歯科クリニックで治療した
治療後気分不良があり車の中で休んでいたら痙攣を起こして反応が無くなった
「麻酔が効いてきたぐらいから徐々に気分が悪くなってきた」と夫が話していた


リドカイン中毒に気づけるか

適切な処置を行うには、心停止の原因を見つけること


 心停止の鑑別(6H6T)


Hypovolemia(循環血液量減少)

Hypoxia(低酸素)

Hydrogen ion(アシドーシス)

Hypo/Hyperkalemia(カリウム異常)

Hypoglycemia(低血糖)

Hypothermia(低体温)

Tamponade(心タンポナーデ)

Toxins(毒)

Tension pneumothorax(緊張性気胸)

Thrombosis coronary(冠動脈疾患)

Thrombosis pulmonary(肺動脈血栓)

Trauma(外傷)



今回、心停止の原因となった〝リドカイン〟
歯科用局所麻酔剤

心停止の対応に追われてしまい、歯科受診からの体調不良、麻酔をしてから気分が悪くなったという情報の
聞き取りが出来ていないと、リドカイン中毒に気づけないことに

傷病者の意識がない場合、家族や一緒にいた方からの情報が大事になります

短い時間で必要な情報を聞き出すことができる

〝聞き取り上手〟になりたいですね