行きつくところ!? メディア論 | 医療事務会社のサラリーマンのブログ

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医療事務業界(会社の仕事です)や読んだ本、日々気になる出来事について綴ります。
なお、このブログに記載していることは、あくまでわたくし個人の意見であり、会社の意見を反映したものではありません。

メディア論  
出版社 みすず書房
編者 M・マクルーハン
出版年 1987/6/30
価格 5,800円(税別)
評価 ★★★★1/2(1/2は自分の理解が足りないから)

原著は50年前ぐらいに書かれたものですが、
予言の書
まさにそんな感じです。

この『メディア』という言葉は、一般に自分たちがイメージするよりも
広い意味で用いられていて、
我々の生活を支える様々な技術
という感じで、かなり幅広い意味を持っています。

著者はメディアの特徴をいくつか挙げています。
中でも自分が興味深かったのが以下。
1.人間の諸器官を拡張したもの
2.新しいメディアの内容は古いメディア

自分は時代や表現方法がどんなに変わっても大事なのは
「内容(コンテンツ)」
と思っていましたが、どうもそれは違うみたいです。

著者によると、
新しいメディアは人間の器官の一部を拡張したものです。
一つの器官が極端に拡張されることで、他の器官との
不均衡が一時的に生まれ、
最終的には拡張された器官に他の器官も合わせる形で
均衡を保つため、
そのメディアが生まれる前と比較して
私たちの生活様式を大きく変えてしまうものなのだそうです。

例として、表音文字や印刷術等を挙げています。
これらは視覚機能を拡張したもので、
ことばを音や身振りと分離し、
物事の理解を細分化・専門化を通して、実施をしてきました。

そんな中生まれた新しいメディアが
「電気」
今までの人間の身体機能の拡張ではなく、これは
人間の神経組織の拡張です。
物事を細分化・専門化ではなく、全体的・包括的に理解することが
求められます。
イメージとしてはこんな感じでしょうか
$医療事務会社のサラリーマンのブログ-メディア論


確かに昔は何かを調べる方法を知ることも専門家の技能でしたが、
今は調べる方法よりも何を調べるかが大事な気がします。

完全に著者の考えを理解することも、
実生活の上ですぐに役立てられる方法もすぐには思いつきませんが、
自分達住むの今の世の中がどんな大きな流れの中に位置づけられて、
今後どうなるのか、を知るためには必読です。
難しいけど。
メディア論―人間の拡張の諸相/みすず書房

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