(昨夏の旅行記の続き)素晴らしかったモーツァルト・マチネ!そして、この日はザルツブルク音楽祭名物のトリプルヘッダー。ヤクブ・フルシャ/グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団のマーラー9番のコンサートを聴きに行きました!

 

 

SALZBURGER FESTSPIELE

Gustav Mahler Jugendorchester・Hrusa

(Felsenreitschule)

 

Gustav Mahler Jugendorchester

 

Conductor: Jakub Hrůša

GUSTAV MAHLER

Symphony No. 9 in D major

 

 

(写真)開演前のフェルゼンライトシューレ

 

(写真)フェルゼンライトシューレに行く途中で見かけた、オムレツが有名なカフェのトマセッリ。ここはいつもお客さんが鈴なりですが、この日はお休みなので誰もおらず。とても珍しい光景です。

 

 

 

 

 

ということで、マーラー9番のコンサートの記事ですが、実はモーツァルト・マチネの後、午後にオペラも観ました。演目はモーツァルト/フィガロの結婚でした。

 

ウィーン・フィルの演奏は言うまでもなく素晴らしかったですし、若手を主体とした歌手のみなさまも良かったですが、マルティン・クシェイ演出の舞台が正直、支離滅裂で何を言いたいのか、さっぱり分からず…。

 

1週間前に観たヴェルディ/ファルスタッフは沢山ブーイングが出たものの、演出家のメッセージは何となく分ったので、まだ考察のしようがありましたが、フィガロの結婚は全く分らず…。最初の序曲の途中で舞台にずらっと並んだ登場人物全員が薬か何かを打った時のがっかり感…。感想記事を書くことは諦めました。

 

 

 

 

 

さて、本題のマーラー9番です。オーケストラに「グスタフ・マーラー」の名前が付いている、グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団のマーラー9番、そして指揮が都響への客演でお馴染みのヤクブ・フルシャさんということで楽しみに聴きに行きましたが…、

 

 

これがオーケストラの大熱演に魅了され、素直な音楽に大いなる感動を覚えた、素晴らしいコンサートでした!!!

 

 

特に何か変わったことをしている訳ではありませんでした。ヤクブ・フルシャさんの熱い指揮と、逆に弱音をよく駆使していたのが印象に残るくらい。第1楽章はどうだった、第4楽章はこうだったと、特筆するところはほとんどない、でも、曲のメッセージがよく伝わってくる素晴らしい演奏でした!

 

とにかく、団員資格が26歳以下という、若いオーケストラのみなさまの大熱演に、大いに感動したコンサートでした!観客もスタンディング・オベーションで、めちゃめちゃ盛り上がっていました!

 

 

 

そして、終演後にオーケストラの若い演奏家たちが、存分にやりきった笑顔を持って舞台のあちこちでハグをして、お互いの健闘を讃え合う光景は真に感動的。何か大切なもの、音楽をすることの原点を見たと思いました。ブラボー!本当に素晴らしかったです!

 

 

 

(写真)終演後のホーエン・ザルツブルク要塞の夜景。素晴らしい公演の帰り道、ザルツァッハ川の橋の上で、心地良い夜風に吹かれながら、この夜景を見るのが好きなんです。

 

(写真)この日の3公演のプログラム。左から、モーツァルト・マチネ、フィガロの結婚、グスタフ・マーラー管弦楽団。チェコのフルシャさんに敬意を表して、今宵のビールはピルスナー・ウルケル。感動と興奮をクールダウンしてくれるビールが美味しかったです。

 

 

 

 

 

 

 

(追伸)前回記事の追伸で、最高だった19日(金)のバッハ・コレギウム・ジャパンのブラームス/ドイツ・レクイエムのことを書きましたが、それ以外にも、先週・今週と素晴らしいコンサートが続きました。

 

それは、16日(火)のセバスティアン・ヴァイグレ/読響のワーグナー&ベートーベン&R.シュトラウス、18日(木)のジョン・アダムズ/都響のオール・ジョン・アダムズ・プロ、20日(土)のセバスティアン・ヴァイグレ/読響のニコライ&ウェーバー&ベートーベン、22日(月)の尾高忠明/大フィルの武満徹&ブルックナーの4公演です。

 

みな聴き応えがあって、素晴らしかったですが、20日の読響の終演後、東京芸術劇場のロビーを出ようとしたら、何と!指揮者のセバステイァン・ヴァイグレさんが能登半島の大震災の義援金の募金活動で、募金箱を持って立たれていました!ちょっと前まで指揮してカーテンコールで観客に応えていたのに、何という早業!指揮でお疲れだと思うのに頭が下がります。

 

ささやかながら寄付は既にまとめてしていたので、個々のコンサートでまでは寄付すること考えていませんでしたが、そりゃ、生ヴァイグレさんがいらっしゃったら、寄付しますよね!もう、まるで磁石か何かで引き付けられるように!

 

セバスティアン・ヴァイグレさんと言えば、コロナが大いに流行っていた時期に、隔離期間も厭わず来日され、沢山指揮をしていただきました。変わらず日本に寄り添っていただけて本当にありがたい。また聴きに行きます!

 

 

 

(写真)以前に配られていた読響のチラシ。この写真が好きだったので、取ってあります。正に「読響のビッグ・ボス」!生ヴァイグレさんもダンディで、カッコ良かったです!