みなさま、4連休はいかがお過ごしでしょうか?私は缶詰でずっとピアノを練習していて、あたかも「ピアノ合宿」(笑)の様相。ベートーベンのピアノ・ソナタ第30番とワルトシュタイン・ソナタに熱心に取り組んでいますが、いろいろと紆余曲折が…。詳しくは月末のピアノ練習記事にて。
さて、そんな中ですが、唯一の予定です。コロナで難しい時期ですが、今年も夏の風物詩、フェスタサマーミューザが開幕しました!そのうち、N響のコンサートを聴きに行きました。
NHK交響楽団
フェスタサマーミューザ
(ミューザ川崎シンフォニーホール)
指揮:広上 淳一
グリーグ/組曲「ホルベアの時代より」
ベートーベン/交響曲第8番へ長調
まずはグリーグ。N響の弦楽パートによる演奏です。北欧の風を思わせるような少し寂しげなところもある爽やかな音楽が素敵。叙情的な場面ではたっぷり鳴らして、とても雰囲気のある演奏です。特にペールギュントの「オーゼの死」を思わせるような、デモーニッシュな「アリア」がいいですね。
続いてベートーベン。8番は有名な7番(舞踏の神化)と9番(第九)に挟まれ、知名度こそ一歩も二歩も譲る曲ですが、とても楽しい曲で好きです。
第1楽章は、N響による堂々たる入り。それ自体がその後の楽しい音楽を予感させて、却って可笑しかったり(笑)。強弱のメリハリをたっぷり付けて、非常に聴き応えがある第1楽章でした。
第2楽章は、貴婦人が湖を優雅に小舟で進むかのような音楽の中で、ユーモラスなドドドドドドド~♪の挿入が、もう楽しいのなんの!まるで、太っちょの侍従が岸辺をダッシュして必死に小舟を追いかけているよう(笑)。
第3楽章も冒頭からのコンマスのマロさんが大きく仰け反っての大げさな演奏が楽しい(笑)。王侯貴族による形式張った、ユーモラスな踊りを思わせます。途中のホルンの場面では、チェロが合いの手をたっぷり奏でていて、とても雰囲気ありました。
第4楽章は走る演奏もありますが、今日は走らず、ゆっくりのテンポ。その流れの中で、喜びの音楽をN響から見事に引き出して行く、広上淳一さんの至芸!第2主題の決めの旋律、フルートによる、ミッミ~♪レミファッファ~♪ミファソッソ~♪ファソラッラ~♪ソラシシシド、ラララシ、ソソソラ、ファファファソ♪超楽しい!全くもって素晴らしい8番!
(参考)ベートーベン/交響曲第8番へ長調の第4楽章。とにかく楽しい音楽です。上記の私の大好きな旋律は1:03~1:18。
https://www.youtube.com/watch?v=HhLw-S-KGcE (8分)
※argovia philharmonicの公式動画より
広上淳一さんとN響のコンサート、めちゃめちゃ楽しかったです!やはり広上淳一さんの指揮は最高に楽しい!表現もそうですが、音楽の喜びに溢れた踊るような指揮姿を見るのも楽しい!ベートーベンの8番を振って、おそらく日本一では?
N響を聴くのは2月のパーヴォさんとの定期以来。久しぶりに聴けて本当に良かったです。広上さんの「大変な時期ですが、癒しが必要だったら、ここ(コンサートホール)に来てください!」のお話の後、アンコールはモーツァルト/フィガロの結婚序曲。これも雰囲気のある演奏!抜群の音響を誇るミューザに響き渡ります。やっぱりライブは最高!堪えられません!
なお、今年のフェスタサマーミューザはベートーベンがテーマで、ベートーベンの交響曲をいろいろ聴くことができます。様々なオケによるベートーベンの聴き比べも楽しく、ベートーベン生誕250周年における素晴らしい好企画。さらに広上淳一さんとウィーンの息吹を伝えるマロさん率いるN響に8番を託した事務局のみなさま、超GJ!!!