(冬の旅行記の続き) 素晴らしかったウィーン・フィルとウィーン楽友協会合唱団によるムジークフェライン150周年記念コンサート!今回の旅では最終的に6回ベートーベンを聴くことができました。その最後に、ベートーベンのお墓まいりをすることにしました。

 

 

 

(写真)ベートーベンのお墓。詳しくは後ほど。

 

 

 

ベートーベンのお墓はウィーン中央墓地にあります。ムジークフェライン近くのSchwarzenberg-platzでトラムに乗って30分ほどで着きました。

 

 

 

(写真)ウィーン中央墓地の入口。立派な塔があります。

 

 

(写真)ウィーン中央墓地の地図。ヨーロッパで2番目に大きな、とても広い墓地ですが、作曲家のお墓は32A区にまとまってあります。

 

 

(写真)32A区までの道中。ベートーベンを聴いた後、お天気に恵まれ、とても清々しい気持ちになりました。

 

 

(写真)さあ、いよいよ32A区に到着しました!こちらは音楽家のお墓の案内。

 

 

 

 

(写真)まずはモーツァルトの墓碑。モーツァルトはザンクト・マルクス墓地に埋葬されましたが、ここにも墓碑があります。

 

 

(写真)シューベルトのお墓。先ほどコンサートで聴いたPax vobiscum、ウィーン楽友協会合唱団の素晴らしいアカペラでした。

 

 

(写真)ブラームスのお墓。う~ん、この角度で見ると、後ろの凛々しい男性の彫刻に、目のやり場を困っているブラームスに見えなくもない?(笑) 昨年、クララ・シューマン生誕200周年のクララの誕生日に、ブラームス/間奏曲op.118-2を弾いたのはいい思い出になりました。

 

 

(写真)ヨハン・シュトラウスⅡ世のお墓。ブラームスのお墓のお隣にあります。ニューイヤーコンサートをはじめ、いつも大変お世話になっています。今回の旅もヨハン・シュトラウスⅡ世/ヴェネツィアの一夜の観劇から始まりました。

 

 

(写真)ヨハン・シュトラウスⅠ世のお墓。ニューイヤーコンサートでのラデツキー行進曲は、アンドリス・ネルソンスさんが観客に拍手を煽って、過去最高に賑やかなラデツキーになりました。

 

 

(写真)ヨーゼフ・シュトラウスのお墓。今年が没後150周年。ニューイヤーコンサートの締めのワルツ、ディミナーデンが素晴らしかったです。

 

 

(写真)ヨハンとヨーゼフの弟のエドゥアルド・シュトラウスのお墓。シュトラウス・ファミリーのお墓は近くにまとまっています。

 

 

(写真)ヨーゼフ・ランナーのお墓。大晦日に聴いたウィーン・リング・アンサンブルによるランナーのワルツは、まるでワルツの原型というような、素朴な味わいのワルツでした。

 

 

(写真)フランツ・フォン・スッペのお墓。昨年が生誕200周年でしたが、大晦日に滑り込みでオペレッタ、ファティニッツァを観ることができました。

 

 

(写真)カール・ミレッカーのお墓。2013年にオペレッタ、乞食学生(メルビッシュ湖上音楽祭)とガスパローネ(バート・イシュル・レハール音楽祭)を連日で観たのはいい思い出。

 

 

(写真)フーゴー・ヴォルフのお墓。敵視していたブラームスのお墓と反対側にありました。この辺りの配慮はさすがウィーン。

 

 

(写真)グルックのお墓。グルックはまだオルフェオとエウリディーチェしか観たことがないんですよね。イフィゲニア2作品をいずれ観てみたい。

 

 

 

 

(写真)そして改めてベートーベンのお墓。素晴らしい曲の数々に大いに感謝するとともに、今年ベートーベン生誕250周年に様々なピアノ・ソナタを弾かせていただきます!と宣言してきました。なお、コンツェルトハウスの前のベートーベン像と同様に、どうか上手く弾けますように~、と、ちゃっかりお願いしたことは言うまでもありません(笑)。

 

さらには、(誠に勝手ながらではありますが)私がアメブロでよく拝見させていただいているアマチュアのピアノ愛好家の方々やピアノの先生たちが、ベートーベンを上手く弾けますように、生徒さんのベートーベンが上達しますように、ベートーベンとともにある人生がより豊かになりますように、ともお祈りしてきました。何かいいことがあれば嬉しいです。

 

 

 

 

(写真)お墓参りの最後に、左から、ベートーベンのお墓、モーツァルトの墓碑、シューベルトのお墓。この3ショットは有名ですね。

 

 

 

そして、ウィーン中央墓地の中にあり、教会の内部が壮麗で素晴らしいと言われている、カール・ルェガー教会にも行って来ました。

 

 

(写真)カール・ルェガー教会

 


教会の中に入ると、ユーゲントシュティールのエレガントで調和の取れた空間が素晴らし過ぎる!丸天井は青地に金色。モザイクやステンドグラスも美しい。紫と青緑と金色を上手く使った壁の十字架も見事です。

 

祭壇にはクリスマスツリーが大2つ、小6つ並んでいて、クリスマス仕様でした。プレゼピオは階段上になっていて、何となく雛人形の様相?(笑) マリアさま、キリスト、ヨセフ、東方三博士、羊飼いたち、羊の人形が立体的に展開されていて見応えがありました。

 

 

ウィーンにはオットー・ワーグナー設計の、同じくユーゲントシュティールの傑作、アム・シュタインホーフ教会がありますが、双璧で素晴らしい教会だと思いました。なお、絵葉書がなかったので、掲載する内部の写真はありませんが、以下のウェブサイトで教会の内部の雰囲気を見ることができます。ご興味ありましたら。

 

(参考)カール・ルェガー教会の内部の様子

http://www.luegerkirche.at/fotos1.html

※カール・ルェガー教会の公式HPより

 

 

 

ウィーン・フィルによるベートーベンを聴いた後にベートーベンのお墓まいりができて、ベートーベン・イヤーのいい思い出となりました!現在、ベートーベンのピアノ・ソナタに熱心に取り組んでいますが、この日のベートーベンのお墓での誓いが、ピアノの練習の大きな原動力になっている、ということなんです。

 

 

さて、そろそろホテルに戻って、夜の観劇に向けて休憩を取りましょう。今回の旅のラストを飾る観劇は、何ともウィーンらしい演目。最後の最後に、満を持してそう来たか!と、おそらく言っていただける演目です。次の記事で!(続く)