ジャナンドレア・ノセダさんがN響に客演するコンサートを聴きに行きました。アリス・紗良・オットさんのピアノも大変楽しみです!
NHK交響楽団第1897回定期演奏会Cpro.
(NHKホール)
指揮:ジャナンドレア・ノセダ
ピアノ:アリス・紗良・オット
ラヴェル/ピアノ協奏曲ト長調
プロコフィエフ/バレエ組曲 「ロメオとジュリエット」 (抜粋)
前半はラヴェルのピアノ協奏曲。ソリストはアリス・紗良・オットさん。新国立劇場のバレエで「不思議の国のアリス」を観たばかりなので、アリスつながりで何だかいい感じ(笑)。そのアリスさんのピアノ、小気味良いピアノの第1楽章、しっとり雰囲気のある第2楽章、弾けて快活な第3楽章、とても素敵なラヴェルでした!
アリスさん、立ち振る舞いもスススーっと動いて、可憐な容姿と相まってほとんど妖精のよう。N響を熱烈に称えていて、指揮者に続いてオケの中に入っていってイングリッシュ・ホルンの女性奏者とハグしたり、ほとんどN響に入団しかねんばかりの勢い(笑)。
アンコールはサティのグノシェンク。ほとんど亡霊が弾いているような、この世のものと思えないグノシェンク!大いに魅了されました。2曲目のショパンのワルツも寂しげな雰囲気タップリのピアノ。アリスさん、いいですね!
アリスさんと言えば、この10月、読響に衝撃の客演を果たしたジョヴァンニ・アントニーニさんとともに驚かされた、マンドリンのアヴィ・アヴィタルさんのアンコール曲Bucimisの動画にも登場していました。アヴィ・アヴィタルさんのマンドリンももちろん素晴らしいのですが、アリスさんのノリや自然に湧き出る笑顔は大好き!最後、涙目でアヴィタルさんを称える姿は本当に美しい。
(参考)アヴィタル/Bucimis(3分)
https://www.youtube.com/watch?v=wJDPan6HJd0
※ドイツ・グラモフォンの公式動画より
後半はプロコフィエフのロメオとジュリエット。夏にヴェローナに行ったり、METのライブビューイングでグノーのオペラを観たり、今年は何かとロメジュリに縁のある年です。今日はどんな演奏でしょうか?(全体で1時間弱の演奏でしたが、特に惹かれた曲の感想を)
モンタギュー家とキャピュレット家。ノセダさんがぐいぐい引っ張り、速いテンポで勢い良く進める斬新な演奏!ここは重厚に進める演奏が多いように思うので、とても惹かれました。「エゴイ~スト!」「エゴイ~スト!」(笑) かつてのシャネルのCMの衝撃は今でも忘れられません。
ロメオとジュリエットの別れ。これはもう本当に大好きな音楽です。オケがスペクタクルに展開する中での朗々と奏でられるホルン!大いなる感動で涙が…。私がこのバレエを最後に観たのは2004年の新国立劇場の公演。アレッサンドラ・フェリさんのジュリエット、アンヘル・コレーラさんのロメオ、ほとんど伝説となっている公演です。フェリさんのジュリエットが舞台左に去って行く、あの有名なシーンを思い浮かべました。
タイボルトの死。ティンパニの連打が最後の方、1拍、1拍にニュアンスが宿って非常に聴き応えあり。主部が始まると、ノセダさん、ここも速めのテンポでグイグイ来ます。最後のトゥッティの大迫力も見事!
ジュリエットの墓の前のロメオ→ジュリエットの死。ここも非常に聴き応えがありました。N響の素晴らしい合奏を、心ゆくまで楽しみました。
ノセダさんとN響による、全体的に速めのテンポで進めた、非常に聴き応えのあるロメオとジュリエットでした!8月にヴェローナに行ってきたばかりなので、まちの風景や建物を思い浮かべながら、大いなる感慨を持って聴きました。
(写真)ヴェローナのまちなみ
(参考)2018.8.10 ヴェローナ観光(サン・ゼーノ・マッジョーレ教会&モーツァルトのオルガン)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12399465115.html
ジャナンドレア・ノセダさんとアリス・紗良・オットさんとN響のコンサート、とても楽しめました!一週間の仕事を終えて、リラックスして聴ける金曜夜のコンサートは本当にいいものですね。みなさま、一週間、本当にお疲れさまでした!良い週末を~!