若手の歌手たちによる素晴らしいロッシーニ/ランスへの旅を観た後、ペーザロのまちを周りました。

 

 

この日は8月15日。日本では終戦記念日ですが、ヨーロッパのカトリックの国々では祝日となります。それは、

 

マリアさまが天に昇られた日

すなわち、聖母被昇天祭の祝日

 

なんです!そんな日にイタリアにいることができ、非常に光栄なのですが、ここで1つ問題が。それは、

 

祝日なので観光名所や教会がお休み!

 

ということなんです(笑)。この日はペーザロ入りした11日に周れなかった教会や観光名所に行ってみましたが、全てクローズ。全然観光が進みません

 

最後に、それではここはどうだろう?と、サンタ・マリア・アッスンタ聖堂に行ってみたら…、ここは開いていました!やったー!

 

 

 

(写真)サンタ・マリア・アッスンタ聖堂の聖母被昇天(アッスンタ)のフレスコ画

※聖堂内にあった絵葉書より

 

(写真)サンタ・マリア・アッスンタ聖堂

 

 

教会の中に入ると、白と青、四角と円形を組み合わせた雰囲気のある空間です。地下にはモザイクの遺構があり、地上から見ることができるようにガラス張りになっているところもありました。入口を入ってすぐ右にキリストとマリア様のモザイク。マリア様はマントを広げて救いを求める人々を守ります。とても印象的なモザイク。

 

そして奥に進むと、奥のクーポラに聖母被昇天すなわちアッスンタのフレスコ画!(上記写真)クーポラでのアッスンタのフレスコ画を観るのは初めて、非常に感動します!その下にはキリストの十字架に、ステンドグラスで5人の聖人、両脇にパイプオルガンと非常に見応えのある陣容です。

 

 

この旅ではさまざまな美術館で聖母被昇天(アッスンタ)の絵を観てきました。絵画に描かれた力作揃いのアッスンタに比べると、ここのアッスンタの絵は素朴で優しい雰囲気ですが、教会の中の円形のクーポラに描かれたフレスコ画で観ることができて、大いなる感動!僭越ながら世界平和を祈らせていただきました。

 

実は、もともと旅程を組んだ時には、この教会には11日に来る予定でした。サンタ・マリア・アッスンタ聖堂はペーザロを代表する教会。ペーザロ入りしたら、まず行きたいところだったのです。ところが、11日朝のヴェローナからペーザロまでの列車が大幅に遅れて、その日の観光では周れませんでした…。

 

(参考)2018.8.11 ペーザロ観光(ロッシーニの生家&ポポロ広場&市立美術館のロッシーニ展)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12399909799.html

 

 

そして結局この15日になったのですが、その結果、聖母被昇天祭の祝日(15日)に、聖母被昇天(アッスンタ)の名前を抱く教会で、その聖母被昇天のフレスコ画を見ることができたのです!列車が遅れなければ、こんなに感動的な出来事にはならなかったことでしょう!

 

正に人生、何が幸いするか分らない。例え、つまずいたとしても、文句言ったり、切れたりせずに、地道に物事をこなしていけば、そのうちいいことがあるものですね。

 

 

 

さて、大きな目的は果たせました。そして、ペーザロでまだ観ていない、大物の観光名所が一つ残っていました。そこは祝日は関係ありません。それは

 

海!(笑)

 

ペーザロはアドリア海沿いの保養地。海水浴場があるのです。海辺にはアルナルド・ポモドーロの大きなモニュメントもありました。

 

 

 

(写真)海辺に行くと、アルナルド・ポモドーロの大きなモニュメントがお出迎え。箱根彫刻の森美術館でもおなじみですね。

 

 

 

 

(写真)広がる海水浴場とアドリア海。ありゃま!これ、ちょっと波が高いのでは?日本だったら、ほとんど遊泳禁止になるくらいの高い波に、浮き輪を抱えて果敢に挑む中年のおじさんたちがいましたが、何か見てはいけないものを見たような気がしました(笑)。

 

 

(写真)近くにはエレガントな建物もありました。

 

 

 

さて、お腹が空いたので、ランチと参りましょう。ペーザロの海沿いで評判のいいお店に行きました。

 

 

(写真)これ、Piadaというピタパンに野菜などを挟んだ食べ物です。イタリアのビールと非常にいい感じで美味い!

 

 

(写真)そして、ペーザロの中心ポポロ広場に帰ったら、この旅のお約束のジェラート盛り合わせ(笑)。ズッパ・イングレーゼ、ティラミス、ビスコッティ、ピスタチオ、さらにクレーム乗せ。この強力なカルテット!これが何とたったの4Euroなんです!めっちゃ、美味い!ほとんどこのお店ごと日本に持ち帰りたくなるレベル!

 

 

(写真)まちなかにはロッシーニ没後150周年の看板が!

 

 

 

ということで、マリアさまと海を巡ることのできた、思い出深いペーザロ観光となりました(さりげなく掛けているの、分りますか?)。それでは一度ホテルに戻って仮眠を取って、この日ダブルヘッダーとなるオペラへと繰り出しましょう!(続く)