私の参加した松本音楽祭の最終日は、サイトウ・キネン・オーケストラとマーカス・ロバーツ・トリオのコラボによる、バーンスタインとガーシュウィンのコンサートです。めっちゃ楽しみです!
セイジ・オザワ松本フェスティバル
サイトウ・キネン・オーケストラ
(キッセイ文化ホール 大ホール)
指揮:ディエゴ・マテウス、ケンショウ・ワタナベ
特別出演:マーカス・ロバーツ・トリオ
ピアノ:マーカス・ロバーツ
ベース:ロドニー・ジョルダン
ドラムス・ジェイソン・マルサリス
バーンスタイン/《キャンディード》序曲
バーンスタイン/《オン・ザ・タウン》-3つのダンス・エピソード
ガーシュウィン/パリのアメリカ人
(トリオ演奏)
バーンスタイン/《ウエスト・サイド・ストーリー》より
ジェット・ソング
トゥナイト
サムウェア
アイ・フィール・プリティ
ガーシュウィン/アイ・ガット・リズム変奏曲
(写真)キッセイ文化ホール(松本)
マーカス・ロバーツ・トリオは過去5回、この音楽祭に出演されているアメリカの実力派のジャズ・トリオです。上記の(トリオ演奏)、すなわちマーカス・ロバーツ・トリオのみのパフォーマンスの曲目は「当日のお楽しみ」となっていましたが、蓋を開けてみたら、バーンスタイン/ウエスト・サイド・ストーリー!やったー!と会場で思わず声を上げそうになりました(笑)。
1曲目はバーンスタイン/キャンディード。一昨日に続き、素晴らしいオケの響き、とてもゴージャスな演奏でした!特に印象的だったのは、主題と主題の間の音楽が非常に明晰で歯切れよく、あざやかだったところ。こういう音になっていたのか!と初めて分かるくらいのレベルでした。
2曲目はバーンスタイン/オン・ザ・タウン。ピアノとドラムが大活躍。ジャズのリズムに酔いしれました。サックスも非常にいい味出していましたね。
前半最後はガーシュウィン/パリのアメリカ人。もうご機嫌でノリノリな演奏!最後の頂点の盛り上がりの前の様々な楽器によるグリッサンドの上昇は、オケの見事な演奏、もう地平がパーっと開けるような感じで痺れました!
後半、まずはマーカス・ロバーツ・トリオによるパフォーマンス。曲目はサプライズのウエスト・サイド・ストーリーです!ジェット・ソングとトゥナイトは、原曲の旋律はほんの一部だけで、後は自由な即興。でも、時々旋律の断片が出てくるのに萌えました(笑)。ノリノリの演奏で楽しい!
サムウェアは逆にサムウェアの旋律重視でスローなバラードのような演奏。こういうサムウェアもいいですね。最後のアイ・フィール・プリティは打って変わって賑やかに盛り上がりました。特にドラムのソロが魅せていましたね。バーンスタイン生誕100周年に聴く、ジャズのトリオによるウエスト・サイド・ストーリー!素晴らしい演奏でした!
最後はガーシュウィン/アイ・ガット・リズム。オケとジャズ・トリオのコラボで、どんな感じになるんだろう?と思いましたが、かなりいい感じにはまりました。基本トリオに委ねて、オケが骨格を固める感じです。あるいは、ピアノ協奏曲でのカデンツァが長い感じ。
ここでもマーカス・ロバーツ・トリオがノリノリの演奏!音楽の楽しさ、素晴らしさに満ち溢れます。ジャズのトリオがオケにも負けない迫力の響きで驚かされましたが、オケもこれまた抜群の演奏!最高に楽しいコラボで楽しめました!それにしても、そんなに複雑な音楽でもないアイ・ガット・リズムだけでメインにできちゃう、というのも凄いですね。
楽しい演奏を存分に堪能して、私の初めての松本フェスティバルは終了しました。また一つ、バーンスタイン生誕100周年の思い出ができた素晴らしいコンサート。サイトウ・キネン・オーケストラのみなさま、マーカス・ロバーツ・トリオのみなさま、本当にありがとうございました!
(写真)松本のとある通りにあった石像。これは一体何でしょう?音楽祭と同様に素晴らしかった松本のまち。次回の記事で!