(写真)Peter Paul RubensThe Assumption of the Virgin Mary

※購入した絵葉書より

 

 

この日はベルヴェデーレ、レオポルト美術館と楽しんできましたが、最後はやはりウィーンを代表する美術館、美術史美術館に行きました。特にピーテル・パウル・ルーベンスの企画展をやっていたので楽しみです!

 

 

 

(写真)美術史美術館とエントランス

 

 

まずはそのルーベンスの企画展。美術史美術館では常設展示でもルーベンスの大作がいくつも展示されていますが、今回はそれらに合わせて、様々なルーベンスの作品を展示しているようで、非常に見応えがありました。

 

冒頭の絵は、聖母被昇天を描いた絵です。ルーベンスの聖母被昇天の絵は、フランダースの犬の最終回、ネロとパトラッシュが天に召されるシーンでも出てきますが、この絵はまた別のバージョンです。沢山の肉付きの良い(笑)天使たちがマリアを支えて、大変見応えがあります。

 

(写真)Peter Paul RubensMiracles of St. Ignatius

イエズス会の創始者聖イグナティウス・デ・ロヨラの奇蹟を描いた絵。非常に大きな絵で迫力があります。美術史美術館の目玉の絵の一つです。

 

 

(写真)Peter Paul RubensMiracles of St. Francis Xavier

聖フランシスコ・ザビエルの奇跡的な行いを描いた絵です。ザビエルはイグナティウスの片腕でもあり、東アジアを中心にキリスト教を伝道しました。日本でもおなじみですね。

 

(写真)Peter Paul RubensThe Judgemenr of Paris

ヘラ、アテナ、アフロディテの三女神が美しさを競いあったパリスの審判の場面の絵。アフロディテが「最も美しい女神にあたえる」とされた黄金の林檎をもらうシーンです。

 

 

(写真)Peter Paul Rubens”The little Fur”(Helena Fourment)

パリスの審判によって、ヴィーナスとパリスの約束により、パリスに与えられることになったスパルタ王妃、美貌のヘレナの絵。このことが原因で「トロイの木馬」で有名なトロイア戦争が起こりました。

 

ところで、私はルーベンス展で展示されていた数々のルーベンスの絵から、どうして強いて「パリスの審判」と「ヘレナ」の絵を挙げのでしょうか?今後の記事をお楽しみに!

 

 

ルーベンス展以外に、もちろん常設展もあります。ここの常設展は本当に充実していて、パリのルーヴルは別格なのでさておき、個人的にマドリッドのプラド美術館と双璧だと思います。

 

(写真)Pieter BruegelThe Tower of Babel

昨年の「バベルの塔」展(東京都美術館)と同じく、ピーテル・ブリューゲルのバベルの塔です。昨年のバベルの塔までは発展していない段階のよう。昨年のが凄すぎたので、こちらはまだ神の怒りには触れていないレベルのような気もします。手前左では王様が作業員に早く作るように促しているような光景も見られます。

 

(参考)2017.4.21 ブリューゲル「バベルの塔」展(東京都美術館)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12267907612.html

 
 

 

(写真)Tiziano VecellioDanae

昨年のティツィアーノとヴェネツィア派展(東京都美術館)と同じ、ティツィアーノのダナエですが別の絵。ダナエはより恍惚とした表情で、金の雲から振ってきた金の硬貨を天使がお盆で受けています。

 

(参考)2017.2.10 ティツィアーノとヴェネツィア派展(東京都美術館)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12246711800.html

 
 

 

(写真)Luca GiordanoArchangel Michael defeats the fallen Angels

大天使ミカエルが悪魔を成敗している絵です。青と赤と黄のミカエルがとてもまぶしい。ついでにカルメン第3幕で、ミカエラの力になってほしいくらいです。

 
 

 

(写真)David TeniersArchdule Leopold Wilhelm in his Gallery at Brussels

ヨーロッパを旅行すると、このパターンの絵をたまに見かけますが、こういう絵、もう大好きです。宗教上の重要な場面の絵など、さまざまな絵が揃って、全体としても、個々のパーツを取っても、大変見応えがあります。手前の2匹の犬もいい感じ。絵を守っているのでしょうか?とても豊かな空間です。

 
 

 

(写真)Johannes VermeerThe Artist’s Studio

これはフェルメールの中で私が特に好きな絵です。美術史美術館に行く度に必ず観にきます。詳しい感想は以下の記事で。今回は展示の位置が変わっていて、あれ?ないぞ?と、ちょっと焦りました…。

 

(参考)2014.12.27-2015.1.2 フェルメールの5作品

https://ameblo.jp/franz2013/entry-11988520081.html

 

 

今回は「バベルの塔」だけ挙げましたが、この美術史美術館はブリューゲルの著名な絵画のコレクションで知られています。「バベルの塔」以外にも、「雪中の狩人」「農民の結婚式」「子供の遊戯」「謝肉祭と四旬節の間の喧嘩」「ゴルゴタの丘への行進」などの作品もたっぷり堪能できました。その流れで、東京都美術館のブリューゲル展を観たのは感動的な流れでした。

 

(参考)2018.1.26 ブリューゲル展 画家一族150年の系譜(東京都美術館)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12347749064.html

 

 

 

(写真)美術史美術館のカフェで食べたトプフェントルテ。ここのカフェはゲルストナーの経営で、美味しいケーキを食べることができます。ちょうど美術館の両翼の真ん中にあるので、片方の絵をたっぷり観てから(最低1時間はかかる)、ここで休憩して、もう片方を観る感じで周わるといい流れだと思います。