素晴らしかったライン川の川下りを終え、コブレンツに上陸しました。ここはドイツを代表する大河であるライン川とモーゼル川の合流地点、ドイチェス・エック(ドイツの角)で有名なまちです。


(写真)エーレンブライトトシュタイン城塞からのドイチェス・エック(中央)の眺め

 

 

(写真)ドイチェス・エック。大きなドイツ国旗が旗めいていたのが印象的でした。

 

 

(写真)ライン川。川幅も広く、動的なイメージです。

 

 

(写真)モーゼル川。ライン川に比べて穏やかなイメージです。

 

 

(写真)2つの川が合流(ドイチェス・エックからの眺め)

 

まずはドイチェス・エックからの眺め。両方の川が合流し、水の複雑な動きやきらめきを感じます。ドイチェス・エックの広場ではイベントもやっていました。本当に多くの人で賑わっています。

 


(写真)ケーブルカー


(写真)ケーブルカーからのドイチェス・エックの眺め。ドイツ皇帝ヴィルヘルムⅠ世の騎馬像のシルエットが美しい。船も迫力ありますね。

 

次に、ドイチェス・エックの眺めを上から楽しめる、対岸のエーレンブライトシュタイン城塞へ移動します。以前はバスでの移動が必要でしたが、今はドイチェス・エックのすぐ近くから直接ケーブルカーを使って川を渡って行くことができます。

 

 

そして、いよいよエーレンブライトシュタイン城塞からの眺め(冒頭の写真)。素晴らしい景色です!ここから見ると、ライン川は黄色、モーゼル川は緑色と、川の色が違うことがよく分かります(雨の影響もあるかもですが)。そして2つの川が合流し、混ざり合い、一つになっていきます。大いなる感動!ドイツ人は「父なるライン川、母なるモーゼル川」と表現するのだそう。2人のソプラノによる2重唱が先導してスケールの大きな音楽を紡ぐ、R.シュトラウスのオペラ「影のない女」のラストの圧倒的な子供賛歌・人間賛歌の音楽を思い浮かべました。

 

 

さて、一番の見どころのドイチェス・エックを堪能したので、遅めのランチにしましょう。ここで、ワインで少々ユニークな試みを(笑)。


(写真)モーゼルワイン(左)とラインガウのワイン。ワイン版ドイチェス・エック。


(写真)豚の背肉のステーキ、ポテト炒めとシャンピニオン添え

 

これ、やってみたかったんです(笑)。川に似て、モーゼルは優しい味わい、ラインガウは力強い味わいでした。ワインの味わいが川の雰囲気に似るとは本当に面白いですね。モーゼルワインのグラスの形もドイツのワインを飲む喜びを感じさせてくれます。


 

さて、お腹も満たされたので、コブレンツのまちを周ります。


(写真)聖カストア教会。素朴だけどいい雰囲気の教会。チャーミングなステンドグラス、キリストのフレスコ画がありました。


(写真)シェンゲルの泉(中央やや左)。子供の像が突然水を吹きかけます。なかなか水が出なくて、覗き込んだ青年が犠牲になっていました(笑)。こういう場の雰囲気を察して、敢えてバカになれる人、本当にありがたいですよね。GJ!と健闘を称えたら笑顔でした。


(写真)モーゼル川にかかるバルドゥイン橋。後で橋の上に行ったら、ドイツ人のお母さんがお子さんに、橋から見えるドイチェスエックについて詳しく説明していました。ドイツの方はこうして絆を深めるんですね。


(写真)聖母教会。きめ細かいステンドグラスが美しい。お昼にはオルガン・コンサートをやっていて、曲目はフランクのコラール イ短調!聴きたかった…。まあ、その時は船の上でしたが。

 

 

(写真)ヘルツ・イエズ教会。中では宗教を題材としたアート作品が飾られ、マリアさまと幼子キリストを天使や星が祝福している絵、ノアの方舟の絵などがありました。

 

 

聖母教会では、教会の中に大勢の黒人の方が正装でいらしていてビックリしましたが、結婚式でした。教会の前でみんなで歓談していたので、タイミングを見て、新郎の方に"Congratulations from JAPAN !"と声を掛けました。とても喜んでいただけたようです。

 

その後、まちなかを歩いていると、クラクションを賑やかに鳴らした車が近づいてきました。何だろう?と思ったら、先ほどの新郎新婦が飾りの付いた車で市内を走っていました。お祝いのクラクションですね。信号待ちで私の近くに止まったので、手を振ったら、何と覚えていてくれたのか、窓を開けて大きく手を振ってくれるではないですか!何だかこちらまで幸せな気持ちになったコブレンツの午後でした。どうか末永くお幸せに!(続く)