ハートのラベルが有名なボルドーはサン・テステフのシャトー・カロン・セギュールの試飲会があったので参加してきました。

 

 

シャトー・カロン・セギュール テイスティングイベント

(ワインショップ・エノテカ GINZA SIX店)

 

①ル・プティ・カロン2015

②ル・マルキ・ド・カロン・セギュール2014

③CH.カロン・セギュール2009

④CH.カロン・セギュール2003

⑤CH.カロン・セギュール2000

 

 

会場は先日オープンしたばかりのGINZA SIX内のワインショップ。展示やバーコーナーもゆったりとして、予想以上に規模の大きな空間です。この日は時間がありませんでしたが、そのうちゆっくり巡ってみたいと思いました。

 

私は今回、試飲会に参加するに当たり、2つのテーマを持って臨みました。1つ目はグレート・ヴィンテージの2000年と2003年の熟成の状態を見るとともに、2000年代最高の年の呼び声もある2009年のポテンシャルを確かめること、2つ目はファースト(③④⑤)・セカンド(②)・サード(①)の3つのワインの違いを体感すること、です。

 

①綺麗な明るい色。ただ、やはり②以降に比べると密度の濃さはそれほど感じません。2015年ですが熟成感すら見受けられます。香りは最初、野生の香りがして、一番サン・テステフを感じたワインでした。味わいはとてもマイルド、ラベルに小さなピンクのハートが描かれているのにピッタリな、チャーミングな味わいでした。

 

②色は若く、香りも強く、①に比べると味の密度の濃さを感じます。円やかなタンニン。非常にいいワインです。実は①とお値段はさほど変わらなかったりするのですが(笑)、実力差は値段以上にあると感じました。非常にコスパの良いワインです。これから熟成していくと、もっともっと良くなることでしょう。

 

いよいよ③以降のファースト・ラベルを試飲する前に、ゼネラル・マネージャー ローラン・デュフォーさんの解説がありました。2009年は太陽に恵まれた素晴らしい年。とてもバランスが良い。2003年は猛暑の年。本来は昼と夜の寒暖の差があった方が好ましいが、この年は夜も暑く難しい年だった。もう飲み頃を迎えている。2000年はまだ閉じているので、もっと待った方がいい。いずれも素晴らしい年。2006年からカベルネ・ソーヴィニョンの比率を上げていて、2000年と2003年の60%に対して、2009年は85%、とのことでした。

 

最後に「2003年はもう飲めるので、どうか毎週楽しんでください」と言って笑いを取っていました。1本○万円のワイン、毎週楽しめる訳がありません(笑)。デュフォーさん、とても陽気な方でした。

 

③色は意外に柔らかく、縁に既に熟成のグラデーションが見え始めています。とても甘い香り。味は最初はやや酸味も感じましたが、置いておくととてもバランスが良く、非常にエレガント。同じく2009年にアイゼンシュタットで聴いたサー・コリン・デイヴィス/イギリス室内管弦楽団の極上のハイドンを思い出しました。

 

④色は③④⑤の中で一番若いくらい。香りは内にこもっていますが甘い。味は後味にやや酸味を感じましたがこなれています。確かに今飲んでも美味しく飲めますが、まだまだこれからもっと熟成できてより素晴らしくなると見ました。

 

⑤色は③と同じく縁に美しい熟成のグラデーション。香りはやや穏やか。味は非常にきめ細やか、確かにまだ閉じている感じです。やや厳しさすら感じます。これから後に解き放たれ春満開になる前の冬のような雰囲気。今後が楽しみです。

 

 

2000年と2003年の熟成の状態、2009年のポテンシャルを確認でき、また、ファースト・セカンド・サードの違いも体感でき、大変貴重な機会でした!そもそもハートのラベル、造り手の愛情のこもったエレガントなカロン・セギュールを飲むこと自体が幸せに他なりません。

 

ところで、この試飲会に来た理由はもう1つありました。それは?次回のブログでご紹介します!

 

 

(写真)ハートのラベルが可愛いカロン・セギュールのワインたち(左から、ル・プティ・カロン、ル・マルキ・ド・カロン・セギュール、CH.カロン・セギュール)