スクリャービンの音楽を演奏する愛好家の集まりのコンサートを見つけたので、聴きに行ってきました。


  Sacha 2006 5th Concert
  (杉並公会堂小ホール)

  1 スクリャービンのピアニズム
   練習曲作品2-1,8-2
   練習曲作品8,42,65から8曲
   練習曲作品8-6
   ソナタ第3番嬰ヘ短調作品23
   ソナタ第6番作品19

  2 詩的な世界に踊るスクリャービン
   二つの詩曲作品32
   ニュアンス作品56-3
   二つの小品作品57
   ワルツ作品1
   やつれの舞曲作品51-4
   二つの舞曲作品73
   二つのマズルカ作品40
   幻想曲ロ短調作品28

  3 ライフワークとしての前奏曲とソナタ
   前奏曲作品16-1
   ソナタ第5番作品53
   3つの前奏曲作品16-3,48-2,74-4
   ソナタ第9番作品68"黒ミサ"

  4 2台のピアノ
   24の前奏曲作品11
   二台のピアノのための幻想曲イ短調
   ピアノ協奏曲ヘ短調作品20


12:00に始まり、16:00過ぎまでかかった長時間のコンサートでしたが、最初から最後まで大変興味深く聴かせていただきました。ピアノを演奏された方々は普段は会社員だったり、アマチュアの方々のようですが(なのでお名前の記載は控えました)、みなさまのスクリャービンへの情熱にはもの凄いものがありますね!果敢に難曲に挑戦されたり、あまり知られていないような曲を弾かれたり、非常に感銘を受けました。

特に印象に残ったのが、ピアノ・ソナタの6番と5番の演奏。6番はスクリャービン自身が曲の不気味さに恐れをなして演奏しなかった(笑)という逸話があるとのことですが、生で聴いて不気味な雰囲気がよく出ていました。5番は本当に難しい曲ですが、丁寧に弾かれていて、好感を持ちました。スクリャービンは「どのような奇跡からこのような曲が生まれたのか、私にも分からない」と言っているそうですが、その感性のほとばしりは十分に伝わりました。

注目は今練習していることもあって、やはり幻想曲ロ短調作品28。一音一音丁寧に弾かれていて、個人的には4月1日に聴いたメルニコフさんの幻想曲よりも良かったと思います。と同時に、この曲を演奏することの大変さもひしひしと伝わってきました。最後はピアノ協奏曲の2台のピアノ版で締め。大変壮麗な演奏でした。


このブログで何度も書いていて、私なんか本当にヘタレでなかなか練習が進まないのであれですが…、普段仕事をしながらピアノを練習するのは本当に大変なことなんだと思います。そんな中、練習をして曲を仕上げ、コンサートで披露するのは並み大抵のことではないと思います。このコンサートに出演された15名のみなさまのことは本当に尊敬です!素晴らしい演奏をありがとうございました!