バッハは普段からよく聴く作曲家ではありませんが、素晴らしいバロックのオーケストラが来日し、ブランデンブルク協奏曲全曲を演奏するということで、誘惑に負けて聴きに行きました。


  フライブルク・バロック・オーケストラ2014年日本公演
  (東京オペラシティコンサートホール)
  音楽監督・ヴァイオリン:ペトラ・ミューレヤンス
  音楽監督・ヴァイオリン:ゴットフリート・フォン・デア・ゴルツ

  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調
  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調
  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調
  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調
  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調
  バッハ/ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調


 この30人弱のメンバーからなるオーケストラは、2012年にバッハの管弦楽組曲全曲演奏で初来日。それが大反響となり、今回2回目の来日につながったとのことです。私もたまたまその2012年の演奏を聴いていますが、とても溌剌としたドキドキするようなバッハで、素晴らしかった記憶があります。

 そして今回はと言うと…、いやー今回も非常に良かったです!バロックのオケを聴く機会はあまりないので、詳しいことはよく分かりませんが、やはり2012年の時と同じく、のんびり優雅なというよりは、ノリが良く溌剌とした「熱い」バッハと感じました。的外れな意見かも知れませんが、その瞬間瞬間のノリや粋、遊びを楽しむ感じで、どことなくジャズを聴く愉しみに近いような気がします。古い時代の音楽ですが、大変モダンで知的な感じです。

 曲としては、トランペットが活躍する第2番、低弦が魅力的な第3番、一番有名でフルートとチェンバロが活躍しまくる第5番、リコーダーのハモリが可愛らしい第4番が特に印象に残りました。どの曲もおしなべて魅力的で、ブランデンブルク協奏曲って本当に素晴らしい曲ですね!

 この日も大変寒かったですが、タケミツホールの広い会場も十分な観客の入りで、終演後も熱心な拍手が続きました。一番最後にはかなりの数の人からなるスタンディング・オベーションが。フライブルク・バロック・オーケストラはまた来日公演がありそうな気がするので、その時もぜひ聴いてみたいと思います。本当に素晴らしいバッハの演奏会でした!






(写真)フライブルクは優雅な雰囲気の建物の多い大学町。写真は1311年創業の美しいホテル。ドイツで最も古いホテルのひとつだそうです。