お昼にビールを1リットル飲んでコンディションを心配したが、水分を沢山取りホテルで十分仮眠したので、体調は良好。夜のコンサートに臨みます。今晩はムーティ/ウィーン・フィルのヴェルディ/レクイエム。会場は祝祭大劇場。指揮・主なキャスト・オケは以下の通りです。

  Riccardo Muti, Conductor
  Krassimira Stoyanova, Soprano
  Elīna Garanča, Mezzo-soprano
  Piotr Beczala, Tenor
  Dmitry Belosselskiy, Bass
  Concert Association of the Vienna State Opera Chorus
  Ernst Raffelsberger, Chorus Master
  Vienna Philharmonic

 これだけの指揮者・オケ・歌手が揃えばもう言うことなしですが、果たして本当に素晴らしいコンサートになりました!

 久しぶりに聴いたリッカルド・ムーティさんの指揮は、以前のようなキレキレの指揮ではなく、じっくり聴かせる感じの恰幅の良い指揮。スカラ座でなくウィーン・フィルなので、そちらの方が合っていたように思います。ウィーン・フィルの琥珀色の懐かしい響きは本当に素晴らしい。この世で一番好きなオケの音色です。このオケの場合、そんなに演奏機会があるとは思えない曲ですが、今日も完璧でした。

 歌手では何と言ってもエリーナ・ガランチャさんが包容力のある深い声でとても印象に残りました。青いドレスに美しい金髪が映え、更に終演後には白い花(と緑の葉)が贈られ、信じられないくらいに綺麗でした。この曲、これまで何度も聴いてきてはいるものの、オペラと違い実は今一つピンと来ていない曲でしたが、メゾが先導する歌が多く、今回はガランチャさんの歌に注目していたので、曲の理解度も進んだ気もします。ストヤノヴァさんとガランチャさんのAgnus Deiは泣けました。男性陣も大変立派な歌。

 旅の前半のように、ともするとワーグナーばかり聴いている生誕200周年ですが、このヴェルディのコンサートを聴けて良い記念になりました。