40.野生感覚ノ巻 | フランス絵巻き

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南仏コートダジュール・画家よんじょう

甥は中学生だが、幼稚なので、私の精神年齢とよくあう。
学校の勉強もできないケド、そんなことは本人も母親もまったく気にしていない。(ここまでできんと何の期待もせんで済む)。フランス絵巻き
連休中は甥と一緒に野山や川で遊びまくったの
だが、草や虫や魚のことを熟知していて感心しきり。
私は子供の面倒見の良い叔母ではなく、コチラが本気で勉強になるノ。楽しくてしょーがない。
「この草は毒があるから食べちゃーいけん、手に触れただけでもかぶれる」毒草の見分け方、毒蛇と毒無し蛇の見分け方その他イロイロ、生で教えてもろた。
川の中の石をどけて、魚のエサになる虫をつまんで、この虫が羽化するとナンヤラ虫になる、などなど、自然や生き物の生態系を生身で知っているのだ。
フランス絵巻き こういう子供、少なくなりましたよね。ほんとうに自然とカラダが一体化してるんですよ。トカゲや蛇も絶妙のタイミングで瞬時にパっとつかめる。
日本人は雑学やクイズが大好きでア~ルし、庶民がいまや専門家並みの知識を博しているけど、そんなウワッツラの知識がなんなんだ、ろう?肉体や自然から完全に切り離された頭と知識ばかりが立派になって、野生(原始性)をすっかり忘れてますよね。知識だけの頭は何も響いてきまへんワ。
フランス絵巻き 私は結構インテリ好きでもあるのに、最終的には(ちゅーか自分の魂は)野生人に滅法弱いンヨネぇ。原始的な男本来の力強さにはカナワン、素敵。(注:ムヤミに体育会系は論外ヨ)
世間の親御さんは相変わらず勝ち組(←大嫌いな言葉)コースに進むことが根強い価値になっているケレド、これからの時代はむしろ、野性感覚が大事になるのではなかろーか。(根拠はないが、なんとなくそんな気がする)。勿論、知識と野生が合体するのが一番理想的なんは言うまでもないケドネ。
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それにしても、自然の中で野生児とたっぷり遊んだあとは、物質の価値が色褪せてみえるのでフシギ。たとえば都会の人工的に洗練されたものや、高価なもの、世間のおおかたの人が憧れてるモノ、そんなもんが一切すべて「どうでもええもの」に思えるんよねぇ。フシギ。