カトリックの教会では、
聖母マリアの像が散見されます。
また、カトリックの祈祷文には、
「聖母マリアへの祈り」があります。
そのため、カトリック信徒以外の人は、
聖母マリア=カトリックの神さま
と認識しているかも知れません。
この概念、宗教が違えば、
思想や習慣が違うため、
説明がなかなか難しいのですが、
カトリックでは聖母マリアを、
特別視してはいても、
神さまと定義してはいません。
それは、聖母マリアへの祈りを
締めくくる文言に現れています。
その文言とは、
「我らのために祈りたまえ」
または、
「私たちのために祈ってください」
というもの。
つまり、神さま&人間の関係において、
聖母マリアの立ち位置は、
神さまサイドではなく、人間である
こちら側なんですね。
例えば、カトリック信徒以外の方々や、
ときに無宗教の方々でも、
墓石や遺影など故人を象徴するものに手を合わせ、
「見守っていてくださいね」
と唱えることは、
ある程度ご理解いただけると思いますが、
聖母マリアへの祈りとは、
本質的にそれと同じとご理解ください。
かくしてカトリックは、
聖母マリアと、神様を区別しているという
お話しでしたとさ。