さて、教会の暦では、来週の水曜日から
「四旬節(しじゅんせつ)」
と呼ばれる期間が始まります。
あっ、どうも僕です。フランシスコです。
四旬節とは、
イエズスが十字架にかけられて処刑された
一連の受難を史実として思い起こし、
約1月半の間、喪に服す期間です。
喪に服す期間ですから、
カトリック信徒にとっては、嗜好品や贅沢を我慢したり、
宴会や祝い事を控えたりすべき期間です。
嗜好品や贅沢をどこまで控えるかは、
人によって様々ですが、少なくとも、
大っぴらに祝い事や宴会を行うことはありません。
そして、歴史の記録では、
イエズスは処刑の後に再度、
人々の前に姿を現したわけですから、
四旬節が終わると、
復活の主日(英名:イースター)と呼ばれる、
年間最大の祝日を迎えます。
さて、そんな「復活の主日」が、
その他の祝日と区別される点とは、
事前に喪に服す期間があってこその、
祝日であると言う点です。
ところで近年、日本の企業はこの祝日に、
営業戦略のチャンスを見出だし始めたようで、
「イースター商戦」なんて造語も生まれたようですが、
我々カトリック信徒が呆れるのは、
多くの企業が「イースター」を前倒しで行なっていること。
ところが前述のとおり、復活の主日とは、
事前に喪に服す期間があってこその祝日。
前倒しで祝うことは大きな誤りです。
そして、我々カトリック信徒は、
誤りに気づかず、表面的に浮かれている人々を、
苦笑いしながら見ています。
さて、
「イースター商戦」で儲けようとする、
企業の皆様。そして、それに踊らされる消費者の皆様へ。
復活の主日(イースター)はカトリック信徒にとって、
単に楽しいだけではなく、事前の自粛を伴う祝日です。
我々にちなんでお祝いムードを楽しむことが
悪いとまでは言いませんが、
意味もわからないまま、ただ表面的にちなむのではなく、
祝日の意味をよく理解してから、ちなんでくださいね。
意味もわからないまま真似することを、
日本語では「猿真似」と言って、
愚かで恥ずかしい事とされているのですよ?
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