「宗教改革」とは、世界史の教科書にも登場する言葉なので、
多くの方がご存知かと思います。
宗教改革を教科書風に説明すると、
ルターという人物が、免罪符の発行等、
教皇庁の腐敗を批判したことを発端に
広がった、16世紀の出来事。
というような内容になりますが、
ここではこのblogらしく、
もう少し掘り下げて説明いたします。
まず、宗教改革を理解するには、
司祭や教皇に対する、
当時と現在の考え方の違いを
理解しなければなりません。
現在では、司祭とて人の子、
つまり司祭と言う肩書きであること以外、
普通の成人男性であることは、
あまりにも当たり前なことですが、
当時の常識で司祭と言えば、
それはもう特別な存在で、司祭の言うことは絶対。
命令には従うのが当然の世の中でした。
司祭の言う事にに内心、理不尽さを感じていても、
首を傾げることすら許されなかったのです。
そんな世の中でしたから、
当時の司祭たちは図に乗ると言うもの。
理不尽な理由をつけては、
金銭や権力などを、欲しいままにしていました。
「免罪符」はその典型的な例です。
さて当時、とある真面目なカトリック信徒が、
それに業を煮やして、教皇庁に抗議します。
その人物とは誰あろう、ルター。
つまりルターは、
「司祭だって普通の人間なんだから、
絶対言うことを聞く必要なんてないんだよ」
と、声を大にして叫んだわけですね。
内心、理不尽さを感じながらも、言われるがままだった大衆は、
ルターのその言葉を待ってました、と言わんばかりに賛同しました。
その後、ルターと彼の賛同者たちはカトリックから離脱し、
新たに宗派を設立しました。
当時は、宗派を人為的に作るという行為は、
前代未聞の画期的なアイデアでしたから、
それが歴史を動かす結果となったのです。
そしてその一連の出来事を、「宗教改革」と呼びます。
キリスト教の本質が司祭たちによって
捻じ曲げられつつあった当時、それに抗議し、
キリスト教が邪教になるのを阻止したルターの功績、
とても大きなものです。
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