・`ω・) フランシスコ・ザビエルの生涯(7/26) ~フランシスコの宗教観~ | ・`ω・) 役に立たない!カトリックまめ知識 & 雑学のblog

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~フランシスコの宗教観~

さて、ここで一旦話は横道に逸れますが、
宣教に生涯を捧げたフランシスコの
生き様を知るにあたって、
理解しておくべき点が3点あります。

これらは、フランシスコ・ザビエルに限らず、
当時のカトリックの宣教師のほぼ全員に
共通したことですが、まず当時は、
エキュメニズム(宗派の共存)と言う概念がなく、
宗派は対立することが前提でした。
折しも当時は、プロテスタント諸派が
勢力を拡大しつつあった時代。そのタイミングで、
キリスト教と未接触の地域や民族があることを知った
当時の宣教師たちには、「先にツバをつけておかねば」
と言う意識が芽生えたようです。
当時の宣教とは、裏を返せば、
早い者勝ちの縄張り争いのようなものでした。

次に理解しておくべきことは、
フランシスコ及び当時の宣教師たちは、
カトリック以外の宗教に一切の価値を見出しておらず、
他宗教を信仰する人々は、未開で幼稚で、
野蛮な人々と捉えていたことです。
現在でそう思う人がいたら、了見の狭いヤツですが、
それが「常識」だった当時の宣教たちの心境を平たく言うと、
「我々が正しい宗教を示してあげるから、
 愚民の君たちはさっさと改宗したまえ。」
と言ったものであったようです。

最後に理解すべきことは、
フランシスコ自身に改宗の経験がなく、
改宗する人々の心境を、なかなか
理解することができなかったことです。
改宗を勧められる立場からしたら、
それまでの宗教を
放棄しろと言われているのと同じこと。
余計なお世話もいいところ。
「はい、そうですか」
と納得する人の方が少ないに決まってます。
昔の人であるフランシスコたちは、
この点、理解が浅かったようです。

さて、次回からは本題の、
フランシスコザビエルの生涯に戻ります。