それはお昼の準備をしていたときのこと。


ささいなことで父と言い争いになった。


今思い出すと笑っちゃうようなこと。


ご飯をよそう量のこと。


父の前で泣くのは嫌で、急いで2階の自分の

部屋にかけ上がり、ドアを閉めた。


父も大変な思いをしていることは、痛いほど

分かっている。


私が大変な思いをしていることを、父もたぶん

気付いている。


普段は何事もないような顔でやり過ごしている

けれど、ふとしたきっかけで、思いがけない瞬間に、

お互い胸に溜め込んでいることが噴き出してくる。


粟立った気持ちを何とか落ち着かせて階下に

降りていくと、同じように平静を装った父がいた。


こういうところがどうしようもなく、親子なんだよなぁ。