朝4時に起床して家を出て、夏休みの
人でごったがえす空港を出発し、
初めてのヴェトナムに降り立ったのは、
午後3時過ぎ。
クーラーの効いた空港から一歩外に
出た途端、そこは乱暴なくらい蒸し暑い
熱帯の空気が支配する、異国の町だった。
現地のガイドさんにピックアップしてもらい
空港からホテルへと向かう途中で車の窓
から外を見ていると、もう早速ベトナムの
迫力に押されて、クラクラしてしまう。
排気ガスと砂埃が上がる道を、とにかく
ものすごい数のバイクが往来している。
車も確かに走ってはいるけれど、主役は
やっぱりバイク。しかも2人乗りの定員を
無視して、お父さんとその膝の上の子供、
さらに後ろにはもう一人子供を抱えた
お母さんの4人乗りなんていうのが何台も
走っていて、びっくりしてしまう。
交通規則も、あるんだかないんだか分か
らない。
あってもみんながそれを守っているのか
どうかが、また分からない。
ガイドさん曰く、
「道路は、ゆっくり渡れば、ダイジョウブです
から。」
最初は、どういう意味かな?と思っていたん
だけど、ホテルに着いて外に出て、やっとその
意味が分かった。ほとんどの道に、
横断するための場所自体がない。
渡りたいところが、渡るところ。
以上。
かと言って横断しようとしている人を見ても
バイクが親切に止まってくれるわけではない。
かろうじてバイクの通行量が少なくなった
タイミングを見計らって、とにかく、渡り始めて
しまう。渡るんだぞ、という決意を持って。
その途端に向こうから大量のバイクが押し
寄せてきても、慌てて走ったりしたら、かえって
逆効果。本気で、轢かれかねない。
落ち着いて。とにかくゆっくりゆっくり。
「渡ってるんだから、よけなさいよ」
ぐらいの気持ちで堂々としていれば、
「しょうがないなぁ」
という感じで渋々、向こうがよけてくれる。
私のヴェトナム1日目は、迫り来るバイクをよけ
ながら命からがら夕食のレストランにたどり着き、
本場のフォーを味わって、あっという間に終わっ
てしまった。