ハーフの子の通る道 | 沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

フランスで6年、東京で4年過ごしたのち、2020年8月に私の故郷(夫と出会った場所)沖縄に来ました。
2011年生まれの息子、2013年生まれの娘がいます。
2020年8月より、沖縄在住。
公立小+おうちフランス語で日仏バイリンガル育成中。

おそらく、日本で暮らすハーフの子なら、

誰でも一度は経験した事があるのかも、、、?

と思われる出来事が、先日、

我が家にも起こりました。

 

 

 

小4息子が、夜寝る前に、

暗やみの中で、私、娘、息子の3人で

まったりおしゃべりをしている時に、

こんなことを打ち明けました。

 

 

 

「〇〇(クラスにいる男子生徒)が最近、

ほっっんとムカつくんだよ。

まじで、イジメてくる」

 

 

と。

 

 

嫌な事をしてくる、などは今までも

ちょくちょくありましたが、

「イジメてくる」という言葉に、

いつもとは違うニュアンスを感じました。

 

 

 

詳しく聞いてみると、

 

「この、フランス人。フランスに帰れ」

「お前は日本にいらん」

「調子に乗るな」

 

こういう事を、最近、

何の脈絡もない場面で、

突然言ってくる、というのです。

 

 

 

先生には言いたくない。

自分は大丈夫だから。

先生に言うと、遊びに入れてもらえなく

なるかもしれない。

(休み時間などに球技で遊ぶ時

仕切っているような子、とか)

 

息子はそのように言いました。

 

 

 

こんな話、聞いたことはありましたが、

実際我が子がそんなことを言われた、

と知り、想像以上にショックでした。

 

 

 

子供達が寝た後に、

夫にも話をし(夫もショックを受け、、、)、

こういう差別的な言葉は

たとえ言った方が軽い気持ちだったとしても

絶対に放置していいものじゃない、

という事で考えが固まり、

すぐに先生に手紙を書きました。

 

 

 

そのままその生徒の言葉を引用し、

こういう事を言われたと子供から聞き、

ショックを受けているという事。

 

 

本人は、「自分は大丈夫だから」

という事で、また、その子から逆恨みされて

学校生活が居心地の悪いものになる事を危惧し、

先生には言いたくない、と話している事。

 

 

 

ただ、親として、

ここから状況が悪化することも懸念され、

本人の意向はいったんおいておき、

先生に伝えたいと思った事。

 

 

 

差別的な言葉は、

絶対に見過ごされてはならないものだと

考えている事。

 

 

 

そういった内容で手紙を書き、

翌朝息子に渡してもらいました。

 

 

 

すると、登校後30分も経たないうちに

先生から連絡があり、

日中に諸々対応するので、

結果をまた夕方お知らせしたい、

という事で、お話がありました。

 

先生の反応の速さには、

とても心強く思いました。

 

 

 

その日先生は、

息子の気持ちに配慮しつつ、

二人で話をする時間を少し作り、

息子の口から出来事について

話を聞いた後、

まずはクラス全体に向けて、

具体的に息子がどうこうではなく、

 

「お友達に言われた言葉で、

悲しい思いをしている人がいます。

見た目、性別、人との違い、

そういったことを理由に、

人が嫌な気持ちになる事を言っては

いけません」

 

という話をしたそうです。

 

 

 

で、実際、その件の男の子は、

最近、他のお友達に対しても、

言葉で傷つけた例があり、

クラスの1部の男子生徒の言動について、

先生もちょうど気になっていた所だった、

という事で、今週中にも時間を取って

個別に指導していく、と話しておられました。

 

 

 

先生に手紙を書いた後、

 

ちょっと過保護だろうか?

このくらい、よくある話しだろうし、

流せばよかったのだろうか?

 

息子自身が「大丈夫」と言っているのに、

余計なことをしただろうか?

 

という迷いもなかったわけでは

ありません。

 

 

 

でも、

 

「言葉の重み」

 

それを考えると、

子供だから(もう10歳)許される

という事もないと私は考えるし、

 

深い意味なく言っているだろうから、

という推測を差し引いても、

先生にはちゃんと

起こっていることを伝えたいと思い、

報告しましたが、

結果、

やっぱり動いてよかったな、

と思いました。

 

 

その日帰って来た息子の顔も

スッキリとしていたので

安心しました。

 

 

 

ハーフを理由としたものでなくとも

こういった言葉によるいじめ、

というのは小学校くらいから

どうしても少しずつ

出てくるものかと思います。

 

 

 

今後も子供たちとの「普段の会話」を

大切にしながら、

何かあった時には手を差し伸べて、

守っていきたいと思います。

 

 

 

子供の世界、色々ありますね。