子供の意見を聞いてみた | 沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

フランスで6年、東京で4年過ごしたのち、2020年8月に私の故郷(夫と出会った場所)沖縄に来ました。
2011年生まれの息子、2013年生まれの娘がいます。
2020年8月より、沖縄在住。
公立小+おうちフランス語で日仏バイリンガル育成中。

前回書いた「連れ去り」の記事ですが、

その後もこの件に関する色んな方の発信に

注視し、フォローを続けています。

 

 

 

私自身は、このフランス人のVincentさんの

ハンストについて知った時、純粋に

 

「親なのに子供に会えないなんて、、」

 

「子供達だってお父さんに

会いたいはずなのに、、、」

 

という気持ちで、事の成り行きを

見守る気持ちでした。

 

 

 

ただ、やはり物事には常に

賛否両論の意見があるもので、

この件に関しても、

相当数の異論がある事を理解しました。

 

 

 

ツイッターでの発信に頂いた反応、

ブログ更新後に頂いた個別メッセージ、

それらを通して届いた「異論メッセージ」は、

ざっくりまとめると、

 

「子供に会わせてもらえないのは、

それなりの理由があるはずだから、

しょうがない」

 

というものでした。

 

会わせてもらえないそれなりの理由、

というのはおそらく「DV」等。

 

 

 

Vincentさんに関しても、

「DVがあった(裁判では認められていない)

ようだから、子供に会わせてもらえなくて当然」

という声も散見されます。

(奥さんへのDV、という意味)

 

 

私自身の事を言うならば、

それとこれとは別問題、

というのが基本的な考えです。

 

 

例えば親から子供への暴力があり、

子供自身が自分の意志で「会いたくない」

と言うような場合をのぞいて、

特に子供がまだ赤ちゃんだったり、

小さくて自分の意思を言葉で伝える事が

出来ないような年齢においては、

片方の親の考えのみで、

もう一方の親と引き離すというのは、

道理にかなっていない、と考えます。

 

 

 

で、実際、「こども」というものは、

どういう風に考えるのか?

 

もう大人になってしまった私には、

もはや「大人の考え」しかできないので、

「こども視点でのいち意見」が知りたく、

自分の子供達に聞いてみました。

 

 

 

ある夫婦がいて、小さな子供がいました。

お父さんとお母さんがケンカをし、

二人はもう一緒に暮らせなくなりました。

そこで、お母さんが、子供達を連れて、

お父さんが分からない場所へ、

隠れてしまいました。

子供達はお父さんに会えません。

ただ、もしかすると、お父さんは、

お母さんに暴力をふるったかもしれません。

お母さんは、そんなお父さんが怖くて、

子供達を連れて逃げた、のかもしれません。

 

あなたがこの「子供」だったら、どう思う?

 

と。

 

 

 

答えはこうでした。

 

小4息子

「お父さんとお母さん、二人がちゃんと

話し合って問題解決するまで、

どっちとも住みたくない。

 

それまでは、おばあちゃんの家とかで、

暮らしたい。

 

だって、お父さんと一緒に居ても、

お母さんと一緒に居ても、

どっちかに対して不平等になるから」

 

 

 

小2娘

「お父さんがお母さんに暴力ふるったなら、

お母さんと暮らしたいと思うかもしれないけど、

一年に3回くらいはお父さんに会いたい。

そして、一緒にお出かけしたりしたい。」

 

(お父さんがお母さんに暴力ふるった事は、

気にならないか?と問い返すと)

 

「一年に3回しか子供に会えなくなった時点で、

お父さんはもう十分に罰を受けていると思う。

だから(気にせず)、お父さんともたまに会って、

時間を過ごしたいと思う。」

 

 

 

「だって、お父さんとの思い出だって、

大事だもんね」

 

と、最後には、二人で口をそろえて

こう言いました。

 

 

 

 

子供達とのこのやり取りを経て、

率直に思った事は、

 

「子供って、こっちが思っている以上に、

自分の考え、思い、意見を、

ちゃんと持っているんだな」

 

という事でした。

 

 

 

そしてやはり、子供にとっては、

夫婦間にどんな背景があっても、

 

父母、どちらとも大きな存在なんだな、、、

 

という事を、限られた語彙で

語られる言葉の端々から、感じました。

 

 

 

もちろんこれは、

「ある子供達」の一つの意見、考え方、を

紹介したにすぎません。

 

 

 

しかし、私自身、

世の中では

「大人達だけで議論されがちな事」を

子供の視点から、その意見を聞いてみる、

という事を通して、

学ぶこと、気づきが大きかったので、

記事にしてみました。

 

 

 

もちろん、全く違う考え方をする

子供がいる事も承知していますし、

それを否定するつもりもないです。

 

 

 

あくまで、私が語れる事は、

私の経験を通して、

見聞きしている事を通して、

<私が考える事、感じる事>だけなので、

これについて意見の違う人と

議論をするつもりはないです。

 

 

 

ただ、数週間前の私のように、

世の中にこういう問題が存在している、

という事を知らないがために、

何も考えていない、という人がいたら、

ぜひ知って欲しい問題だと思うので、

記事にしています。

 

 

 

一朝一夕には解決できない問題、

という事は重々承知の上で、

感心をもって考え続けていくことが

大事だと思っているので、

今後も注視していきたい問題です。